映像の世界はこれからどうなるのか?ビデオグラファーの未来を考えるVideographers Tokyo開催
2019-04-18 掲載

撮影から編集まで映像制作を手がけるビデオグラファーの時代が到来
Vookは4月15日から16日の2日間、東京、渋谷区の渋谷ストリームにて、Videographers Tokyoを開催した。
Videographers Tokyoは、映像関係者、映像作家、ビデオグラファー志望の方、動画に興味がある方を対象としたカンファレンスだ。初開催だが、会場は大盛況。映像関係者や映像業界を志望する人たちが2日間で1000人以上集まり、どのセッションも立ち見が大勢出るほど熱気に溢れていた。まさにビデオグラファーのお祭りといったと感じであった。



イベントを主催したVook代表の岡本俊太郎氏は、オープニングステージで「ビデオグラファーとは、撮影から編集まで映像制作まで手がける新しい職種です。最近では、大手CM制作会社がビデオグラファー部門を立ち上げるほど注目が増しています。全国で活躍するビデオグラファーも増えていて、今年はビデオグラファーイヤーになるのでは?と思っています。そんな背景から、Videographers Tokyoを渋谷で開催させていただくことにしました」と挨拶。
また、Web動画制作の市場は2018年で1,800億。2024年には5,000億近くの市場になる見込みであることを紹介。作る人も作る本数も必要とされている。ビデオグラファーが必要になってきていると紹介。
DaVinci Resolveは、無料でほとんど使える。映像制作環境の敷居が低くなってきているとも言う。レッドステージのファシリテーションを担当する曽根隼人氏は、「本当に初期コストがいらずに、映像制作ができる。市場が広がって機材も低コストになって、次々とスタイリッシュな映像を作っている人達が増えているのを感じますね」と現状を紹介した。

3つのステージでカンファレンスを同時多発的に開催
Videographers Tokyoのメインは50人を超える登壇者によるカンファレンスだ。会場には、ステージが3つあり、同時多発的にカンファレンスが行われる。タイムテーブルを見ていると、音楽フェスみたいでワクワクする感じだ。
特に盛り上がった注目のセッションは、林響太朗氏と藤代雄一朗氏の「MVの作り方徹底攻略」。一番勢いがある売れている作家さんの話を聞くことができた。

小原穣氏、辻本和夫氏、唐津宏治氏による「心を動かす映像制作のあり方」も大注目のセッションだ。別府の「湯~園地」計画の監督の登壇も大注目であった。
変わった視点では「映像作家が「結婚と育児」を考える」がユニークだ。これからの時代、どのような働き方をしていくのか?ということが語られた。「映像制作のための「お見積り研究室」」も気になる。稼ぐコツも語られていた。

「AOI Pro.が考えるビデオグラファーの未来」と題して日本最大のCM制作会社であるAOI Pro.が登壇した。AOI Pro.では、個人で活躍するビデオグラファーのためにハブとなり、多様な映像制作のニーズに応えるネットワーク「AOI VG」をスタートした。大手CM制作会社が「ビデオグラファー」チームを率いるという意味がプレゼンされた。社内には選抜された3名のビデオグラファーを足がかりに外部ネットワークを強めビデオグラファーの母集団を強化するという。

セッションの中でも大注目であったのが菱川勢一氏による「エンディングセッション」。菱川氏といえば、NTTドコモ「森の木琴」の監督作品でカンヌライオンズにて三冠を受賞。「森の木琴」「八重の桜」の制作の裏側や映像との関わり方を解説した。かつてモーショングラフィックス展を自ら開催していた菱川氏が経験したことを若いビデオグラファーに思いを伝えた。
映像に関わるメーカーの展示も注目
Videographers Tokyoでは、映像に関わるメーカーの展示会も開催されていた。富士フイルム、ソニー、ATOMOS、マウスコンピューター、EIZOが出展。カメラ、ディスプレイなどの詳しい話を聞けるようになっていた。

富士フイルムブースでは、デジタルカメラT-Xシリーズの体験ができたり、フィルムシミュレーションモードの解説、SDRとHLGの違いなどを展示していた
。
Videographers Tokyoは、登壇者から貴重な話をたくさん聞くことができるだけでなく、いろいろなビデオグラファーと知り合える貴重なイベントとなっていた。岡本氏は、来年の開催も検討中とのこと。今後の展開が楽しみだ。
[ Category : NEWS ]
[ DATE : 2019-04-18 ]
[ TAG : EVENT VOOK]
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