ソニーは、システムカメラとしての優れた操作性と、シネマカメラで標準的なフォーマットであるスーパー35mmCMOSイメージセンサーならではの印象的なぼけ描写を実現するマルチフォーマットポータブルカメラ「HDC-F5500」を2021年12月3日に発売する。参考システム価格は、税込約15,400,000円。

スーパー35mmのラージサイズイメージセンサーを搭載しており、従来のHDCシリーズのシステムカメラと比べて被写界深度が浅く、人物のみにフォーカスが当たりながら背景はしっかりとぼける、印象的なぼけ描写を実現。本イメージセンサーにはグローバルシャッター機能を搭載しているため、動きの速い被写体を撮影した際に発生するローリングシャッターひずみや、フラッシュバンド現象のない映像表現が可能だという。

高感度(T10:UHD/59.94p)、低ノイズ(S/N -62dB以上)であるため、音楽ライブ、スポーツ、ドラマなどの暗い環境下での撮影に適しているという。レンズマウントは、PLマウントを採用。

HDR(ハイダイナミックレンジ)とSDR(スタンダードダイナミックレンジ)の同時出力ができ、ソニーの提唱するHDR/SDRサイマル制作(同時制作)ワークフロー「SR Live for HDR」に対応。4K HDR に加えて従来のHD SDRとの同時制作が可能となり、映像のトーンなどを保つことが可能。また、BT.2020、S-Gamut3、S-Gamut3.Cineの広色域にも対応しており、撮影者や編集者の意図に沿った色表現を実現できるという。

さらに、4K 59.94P/29.97P/23.98Pといった各種フォーマットに加え、23.98P時の2-3プルダウンしたHD59.94iの同時出力、4K120Pの撮影にも標準対応しており、スローモーション撮影(59.94P時2倍速/29.97P時4倍速/23.98P時5倍速)も可能だという。

映画制作などで活用されているソニーのCineAltaカメラ「VENICE」と同様の、8ポジションのサーボNDフィルターをカメラ内部に搭載。0.3(1/2=1ストップ)から2.4(1/256=8ストップ)まで、1ストップ刻みで8段階の調整が可能なため、制作意図に合わせて、ぼけ描写と組み合わせて焦点深度を細かく調整できるだけでなく、明るい環境下で素早く動く被写体を撮影する際にも有効としている。

フィルターの調整は、撮影者が直接行えるだけでなく、リモートコントロールパネルやマスターセットアップユニットからの遠隔制御にも対応。これにより、あらゆる撮影シーンに柔軟に対応し、フィルター交換にかかる時間も大幅に節約できるという。

大型ビューファインダーのスライド機構により、任意のポジションでビューファインダーの固定が可能。ビューファインダーを三脚の回転軸に近づけて固定すると、操作の安定性が向上するだけでなく、撮影者が広い視野角で撮影ができる。

ビューファインダーのスライド可能範囲のイメージ

UHB伝送に対応し、カメラコントロールユニット(CCU)「HDCU-5000」・「HDCU-5500」、IPカメラエクステンションアダプター「HDCE-TX50」と組み合わせることで、映像だけでなく音声やメタデータ、同期・制御などの信号をリアルタイムにIP伝送するIP Liveプロダクションシステムとしての運用が可能としている。

また、CCUレコーディングオプションを搭載した「HDCU-5000」・「HDCU-5500」と接続することで、カメラで撮影した映像・音声データを、CCU内部に記録することも可能。記録したファイルは、CCUに接続したUSB外付けストレージへの転送、ネットワークによるFTPファイル転送によって、外部に取り出すことができるという。