V-RAPTOR通常モデル(ブラックモデル)の価格:税込3,190,000円

ビスタビジョンで8K120fpsにも対応するRED史上最高の性能を実現

RED Digital Cinemaは2021年9月1日、まったく新しいマルチフォーマットセンサー搭載の「V-RAPTOR 8K VV」発表した。このカメラは、REDのどのカメラよりも優れたダイナミックレンジ、センサースキャン時間、ノイズの少なさ、フレームレートを備えたRED史上もっとも先進的な仕様を備えている。

RED Digital Cinemaの国内理店のRAIDでV-RAPTORの実機を見せていただく機会が得られたので、その様子をレポートしよう。

V-RAPTORとキヤノンRFマウントRF85mm F1.2 L USMを組み合わせた様子

V-RAPTORのイメージセンサーは、8Kラージフォーマットまたは6Kスーパー35を撮影できるマルチフォーマット8Kセンサー(40.96mm×21.60mm)搭載を特徴としている。

センサーサイズはMONSTRO 8K VVセンサーと同じだが、RED独自のREDCODE RAWコーデックで8K120Pの記録対応や17ストップ以上のダイナミックレンジを特徴としている。センサーはグローバルシャッターではないが、MONSTROの2倍の速度を備える高速シャッターを搭載。REDの中では過去最高の仕様でありながら、それでいて大幅に価格を下げてきた感じだ。

40.96mmx21.60mmのビスタビジョンセンサーを搭載。マウントタイプはRFレンズ

RAIDによると、特にV-RAPTORの優れているところは「SN比の向上」としている。8Kのビスタビジョンという意味では、DSMC2のMONSTRO 8K VVと一緒だが、MONSTROと比べてSN比に優れ、撮れた画の見た目はきれいでシャドウ部のラチチュードが素晴らしいという。

どちらかというと、これまでのREDのカメラは、明るいところは強くて暗いところは弱い傾向があった。V-RAPTORに関しては、シャドウ部とハイライト部の両方同時にラチチュードが出るように改善してきて、見かけでもきれいに撮れるようになったという。

新しくなった光学ローパスフィルタ、記録メディア、バッテリー

これまでのDSMC2は複数の交換式の光学ローパスフィルタ(OLPF)に対応し、ローライトやスタンダード、ハイライトなどが選択ができた。しかし、DSMC2のフィルターは1種類ではすべての撮影条件を合わせることはできないために、そのため3種類から選ばざるを得なかった。V-RAPTORは固定式光学ローパスフィルターで、新しい技術で光学ローパスフィルタ1つですべての撮影条件に対応可能に改善されている。

レンズマウントはRFマウントに対応。レンズアダプターでさまざまなレンズマウントに対応可能だ。気になるセンサー幅40.96mmのビスタビジョンセンサーとRFレンズの相性だが、特にケラレはみられないという。気になる人は実機をチェックしてほしい。

REDCODEC RAW設定に関しては、DSMC2では2:1から12:1まで選べたが、V-RAPTORはHQ、MQ、LQの簡略化された形式で提供されている。これはKOMODOと共通だ。

記録メディアは、コンパクトなサイズと高速の読み取り/書き込み速度が特徴のCFexpress 2.0 Type Bメディアを採用。それによってメディアのコストも大幅に下がっており、V-RAPTORの「RED PRO CFexpress 660GB」は税込125,400円で購入可能としている。ただし、CFexpressの認定メディアのラインナップは現在660GBの1種類のみだ。

REDブランドまたはその他の認定CFexpressメディアカードに対応

ちなみに、DMSC2のストレージスロットにはカバーがなくてMINI-MAGがむき出しなところは気になるところだった。V-RAPTORにはスロットにカバーがついてしっかりメディアを収納しているようになっているのは嬉しいところだ。

バッテリーはMicroV-Lockプレートを採用。Vのミニタイプを搭載可能で、RED純正の「REDVOLT MICRO-V」を発売している。コンパクトで軽くて手持ちが可能だ。

バッテリーはマイクロVロックバッテリーとデュアル12G-SDIに対応

映像信号の入出力に関しては、KOMODOはSDIが1出力だったが、V-RAPTORは2つの12G SDIを搭載。音声は、本体の背面に5ピンBODUコネクタを搭載。アダプターを使うことで、XLRマイク入力などのデュアルチャネルマイク、ライン、+48vオーディオインターフェースの追加を可能としている。

ブラック版が発売を開始。2022年にはXL版が登場

V-RAPTORは最初に白い筐体のストームトルーパーモデルの発売を開始。ストームトルーパーモデルとは、普通の一般モデルが出る前に発売される付加価値が高いモデル形で、台数限定を特徴としている。2016年にはDSMC2 Helium、2020年にはRED KOMODOのストームトルーパーモデルを発売している。

V-RAPTORのストームトルーパーモデルは世界で数百台のみの限定発売で、既に完売。ちなみにRAIDで販売したストームトルーパーモデルは4台で、REDが国内に売ったストームトルーパーモデルは2台、国内には合計6台しか存在しないという。

通常モデルのブラックバージョンは2021年10月20日より予約受付開始がスタートし、RAIDではストームトルーパーモデルを発注して納入できなかった人、プリオーダーを頂いた人から出荷予定としている。

さらにREDでは2022年前半に一体型モデルのXLバージョンを発売する。DSMC2では、さまざまなアクセサリーに対応するのに対して、RANGERと呼ばれる一体型モデルもラインナップしている。どちらかと、XLバージョンはRANGERと同じ立ち位置であり、内蔵NDフィルターやマウント交換式を予定しているとのことだ。