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Vol.00 ポストHDの行く末は?

2012-05-23 掲載

2007年ころから「HD」規格の映像技術が充実しはじめ、長年にわたって大きなTOPICであった「1920×1080フルHD」は多くの機材に反映され、テレビはもちろんのこと、家庭用の汎用ビデオにまで浸透した。液晶パネルの価格も急落し、今では40インチのテレビが数万円で購入できるまでになった。そんな中、ポストHDという大きな市場の技術ターゲットは大きく2つの方向を向くことになる。それが「3D」と「4K」だ。特に2010年は3Dの技術が一気に開花することになるのだが、2012年になり、いよいよ4Kの世界が広がろうとしている。

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NAB SHOW 2012でも話題は「4K」に集中した。写真は人で溢れたREDブース

4Kという世界

4KとはHDサイズに比べ、さらに約4倍の解像度を持つ映像のことを指すのだが、具体的に言うと4Kにはいくつかの種類がある。一番大きなサイズである4K 16:9は4096×2304の大きさを持ち、標準の4Kサイズは4096×2160のサイズを指すともいわれている。また、4K 2:1は4096×2048であり、4K クアッドフルHD(QFHD)というサイズは純粋にHDの4倍の大きさである3840×2160の大きさを持っている。4KカメラのパイオニアともいえるREDは更に4.5K(4480×1920)や5Kフルフレーム(5120×2700)などといった大きさの映像もフォーマットとして確立しており、一言に「4K」といっても様々なサイズが乱立している。

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さまざまな4Kの比較。微妙ではあるが色々とサイズに違いがある

実は、SONYのF65やCanonのEOS C500、EOS-1D Cといった日本の4Kカメラが採用しているスタンダードの4096×2160は16:9の画面サイズではなかったりもする(16:8.4程度)。いずれにせよ解像度が大幅に上がることで映像が表現できる世界が一気に広がることになるということは間違いないだろうし、しばらく4Kは映像業界の新しい技術スタンダードになると言えるだろう。

ハイスピードもいよいよ本格的に

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ハイスピード映像例。人間の目では捉えらない瞬間を表現できる。先日発表になったSONY NEX-FS700で撮影された映像の切り抜き

そしてもう一つ4Kに加え、映像技術で飛躍的な進化が起きている分野がある。それが「ハイスピード」だ。もともとハイスピードカメラと呼ばれる機材は多く使われてきていたが、それらはハイスピード撮影のための特殊なカメラという位置づけであった。しかしその映像表現の美しさに、現場での需要もかなり高まっており、従来の撮影カメラにもハイスピード撮影の機能が求められるようになった。

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ハイスピード撮影とは、一秒間の撮影フレーム数を再生フレーム数よりも多く設定することをいう。例えば日本の放送規格である秒間30フレームに対し、撮影を秒間120フレームで行えば、4倍のスローモーションがフレームバイフレームで再生させることができる。エフェクトでかけるスローモーションと違い、1フレームごとに映像が存在するため、人間の目ではとらえきれない動きの詳細を映像として表現できることがハイスピードの魅力だ。ハイスピード撮影の元来の目的は科学的な映像実証用として用いられることが多かったのだが、最近の映画やPVでは「当たり前」といってもいいくらい、多くのシーンで活用されている。

こういったハイスピード撮影をカメラで実現しようとすると、どうしても解像度を落とす必要があった。例えば秒間で60フレームの撮影をするために、撮影解像度を1920×1080から1280×720(ハーフHD)のサイズにしなければいけないカメラなどはすでに多く発売されている。もちろん更に早い撮影フレーム数を求めようとすれば、更なる解像度とのトレードオフが生じることになる。ところが技術の躍進により、いよいよHDサイズによるハイスピードの撮影がもっと身近な機能になる時代がやってきたのだ。

次世代のキーワード「High Resolution」

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突然発表となったCanon EOS C500。いよいよCanonも本格的にデジタルシネマの世界へ

2012年の映像トレンドは今回の特集タイトルの通り「High Resolution」であると考える。ここでいうHigh Resolution(高解像度)とは、4Kといった空間的な映像表現の広がりに加え、ハイスピード撮影が持つ時間的な映像表現の可能性を併せて指すものだ。いわゆる空間解像度と時間解像度が向上することで、従来の1920×1080/30pという規格を飛び越えた、次世代の規格へと舞台が移ることになる。その舞台こそが正に高解像度の世界であるといえよう。

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Blackmagic Cinema Cameraも話題の一台。20万円台で2.5KのRAWを収録可能

ラスベガスで行われたNAB SHOW 2012のキーワードも正にHigh Resolutionであった。4KカメラのパイオニアともいえるREDは6Kの撮影と5K/120pのハイスピードを可能にしたドラゴンセンサーを発表し、Canonも2台の4Kカメラを展示。注目のEOS C500は120pの撮影にも対応した。Blackmagic Designに至っては20万円台で2.5Kのカメラをラインナップに追加。そしてSONYはHDで240pが撮影できるカメラを投入し、Panasonicも4Kカメラのコンセプトモックを展示するなど、時代は正に高解像度へ進んでいることを象徴していた。今回の特集は、このNAB SHOW 2012でお披露目となった多くの魅力的な機材を中心に、次世代の映像表現であるHigh Resolutionをテーマに前半はカメラ編としてお送りしたい。

txt:江夏由洋 構成:猪蔵・編集部


[R! S! High Resolution!] Vol.01

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[ DATE : 2012-05-23 ]
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