txt:稲田出 構成:編集部

4K/8K、HDR対応の各種測定器や映像機器の展示、セミナーを開催

2017年7月13日と14日の2日間、東京・大田区南雪谷にあるアストロデザイン本社ビルにおいて「アストロデザインプライベートショー2017」が開催された。例年6月に開催されていたが、今年はNABの開催が遅くなったこともあり、その後開催されたAfterNABや関西放送機器展などの国内イベントも順次遅れての開催となっている。

同社はビデオ系の測定機器のメーカーからスタートし、HD開発初期にビデオ機器の開発に参入している。その後も4K、8Kと常に業界をリードしている。今年も4K/8KやHDRなどの先端の技術に対応した各種測定器や映像機器を出展したほか、関連のセミナーも開催した。

8K対応SSDレコーダーHR-7518-A。120Hzのフルスペック8K収録が可能なレコーダーで、RGB 4:4:4で40分の記録に対応しているほか、Grass Valley HQXコーデックによる圧縮記録を行える

8KクロスコンバーターSC-8209-A。8K、UHD、HD、SDに対応したコンバーターで、BT.709やBT.2020の変換にも対応

SHV LUTカラーコンバーターSC-8217。8Kから4KやHDへダウンコート可能なほか、4K出力は4Kダウンコバートのほか、ドットバイドットで4分割(左上/右上/左下/右下)、および中央切り出し出力が可能

インターフェースコンバーターFC-8216。 Dual GreenおよびYCbCr 4:2:2の8K信号をDual Link DVI 16chに変換するインターフェースコンバーター。Dual Greenは、3G-SDI 8ch入力または HD-SDI 16ch入力に対応

イメージプロセッサIP-4026。電子ビューファインダーDF-3515の回路を利用したもので、各種HD信号のほか4K信号をHDに変換してモニターなどに出力が可能

イメージプロセッサIP-4026の入出力コネクター部分

電子ビューファインダーDF-3515。1920×1080フルHD解像度の有機ELディスプレイを搭載した高解像度電子ビューファインダー。入力はSDIおよびHDMIに対応しており、拡大表示やマーカー表示のほか、ピーキングや上下反転も可能だ

4KコンバーターボードSB-4024&ボードエンクロージャーBE-4028。4KとHDの入出力に対応した解像度変換、フォーマット変換、色域変換が可能。ソニーのシグナルプロセッシングユニットNXL-FR318と、同社のボードエンクロージャーBE-4028に対応。写真はアストロデザインのボードエンクロージャーBE-4028

4KコンバーターボードSB-4024&ソニーのシグナルプロセッシングユニットNXL-FR318。ソニーのIPコンバーターボードなどと同様に使用可能

SB-4024によるBT.2020-BT.709変換。HDRに対応しており、3D-LUTによる色域変換やエンハンス調節、ニー、ゲイン、ガンマなどの調節も可能。設定はWebブラウザで行える

SB-4024によるBT.709-BT.2020変換。HDから4Kへの変換における解像度や色空間の変換のデモ。ダイナミックレンジなどを適正に処理が可能

リアルタイムMTF測定装置IP-4030。MTFを測定するための専用チャートを必要としないため、手軽に測定可能。画面上の任意の位置にチャートを置いて複数個所を同時に計測が行える

リアルタイムMTF測定装置IP-4030の測定画面。測定値の数値化や保存もできるので、様々なレンズを評価、比較が可能

フルスペック8Kカメラやレコーダー、伝送装置などを組み合わせた8K撮影システム

120Hzフルスペック8K対応カメラAH-4801-G。8Kフル解像度カメラAH-4801-Bを元に120Hzのハイフレームレートに対応したもので、今後さらなる高フレームレート化を目指しているという

8KカメラAH-4801-GはVF用の出力のほか、カメラアダプター接続用のSNAP12x1というインターフェースでカメラアダプターと接続される。フレームレートがアップすることで、撮像素子の冷却も重要になってきた

8K光伝送装置ヘッドアダプターAT-4812。カメラからのSNAP12x1をファイバーケーブルでカメラコントロールユニットへ伝送するための装置。光ファイバーケーブルは業界で一般的なものが使用可能

8KカメラコントロールユニットAC-4813およびカメラマスターコントロールユニット。カメラコントロールのほか、モニター用のHD-SDIや3G-SDIx4、U-SDIなどの出力を装備しており、4Kモニターや8Kレコーダーなどに接続できる

ハイパースケールアクセサレーターHGX-1。NVIDIA P100を8基搭載可能なPCIe Expansion BoxでNVIDIAのGPUエンジンを利用することで、8K画像をリアルタイムで処理が可能

8K/120p映像表示に対応した55型8KモニターDM-3815。RGB 4:4:4の120Hzに対応したフルスペック8K表示が可能なディスプレイ。インターフェースはU-SDI×1、3G-SDI×8、HD-SDIx16に対応

HDMIテスターVA-1844-A。HDMI2.0a/HDCP2.2に対応しており、タッチパネルにより直感的な操作でHDMI計測や解析が行える。CEAやVESAに規定される複数の信号出力が可能で、HDCP2.2/1.4の切り替えや簡易パターン出力も装備している。こうした計測結果はUSBフラッシュメモリにログとして保存できる

8K IP変換装置IT-5110/5111。IPネットワーク回線により8K映像を伝送する装置で、映像伝送のほか、同期や機器制御を行うことも可能(技術展示)

DP1.2/USB Type-C対応DisplayPortマルチテスターVA-1846

EDIUSによる8K対応編集ワークステーションHDWS 8K。マシンはXeon E5 v4x2(24コア)、NVIDIA Quadro P2000+P6000でEDIUS 8.5を使用。データドライブは1TB SSDx8でRAID50を構成。別会場でこのマインを使用した8K編集のセミナーが開催されていた

WRITER PROFILE

稲田出

稲田出

映像専門雑誌編集者を経てPRONEWSに寄稿中。スチルカメラから動画までカメラと名のつくものであればなんでも乗りこなす。