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[Point of View]Vol.82 多機能で使いやすさを重視した製品〜ローランド「R-07」開発者インタビュー

2018-04-27 掲載

txt:岩沢卓(バッタネイション) 構成:編集部

コンパクトボディに多様な機能を搭載

ローランドから2018年3月に発売されたリニアPCMレコーダー「R-07」。コンパクトなボディに、たくさんの機能を詰め込んだレコーダーの開発背景をローランド株式会社 RPG開発部 製品リーダー 空閑政彦氏に話を伺った。

ローランド株式会社 RPG第2開発部 製品リーダー 空閑政彦氏
――ロングセラー定番商品となったポータブルレコーダー「R-05」の後継にあたるかと思うのですが、新作「R-07」の開発コンセプトを教えてください

空閑氏:いままでの機種以上に、シンプルで迷わない操作性を実現したい。ということが大きなコンセプトです。多くの方にとって、レコーダーは使用間隔が空いてしまいやすい製品だと思うのですが、そんなときでも、操作を間違ったり迷ったりすることなく、録音できる製品を作りたいと考えました。本体の操作パネル部分も極力シンプルにして、リハーサル機能やシーン機能などを使っていただくことで、すぐに録音を始められるようになっています。

シーンを呼び出すことで最適な録音設定が簡単に出来る
――本体のデザインも大きく変わっていますが、特にこだわった点はどこでしょうか?

空閑氏:会議などの録音を考え、テーブルに本体を置いた時にマイクが少し上を向く設計になっているのですが、そのことが外観からも分かるようなデザインにしました。以前の機種でも、本体内部のマイクは角度を付けて設置はしていたのですが、置く方向のイメージがしやすいように筐体のデザインから工夫をしました。

ビデオカメラの上などに設置した場合も見やすい位置にLEDが追加された

空閑氏:また、私自身も映像撮影の際に、ビデオカメラの上にレコーダーを載せて録音しているのですが、いままでの機種では録音表示のLEDが1つしかなく、カメラを高い位置に設置した場合など、確認しにくいことが多かったので、今回は3箇所にLEDを搭載し、ビデオカメラの上部に取り付けた際にも録音状態が一目でわかるようにしています。録音表示LEDもそうですが、自分自身が色々なシチュエーションで製品を使用することで気になったことを、解決できるようこだわって開発を行いました。

――機能面でのポイントはなんでしょうか?

空閑氏:業務用機材のR-88でも高評価をいただいた機能「ハイブリッド・リミッター」をR-07にも搭載しました。具体的には、2基搭載しているADコンバーターのうち、片方の入力ゲインを約20dB下げた状態にしておりまして、クリップを感知すると、その瞬間だけ低い入力ゲインのADコンバーターからの信号をデジタル処理で採用する仕組みとなっています。

――切り替わったことに気づかないような処理になっているわけですか?

空閑氏:R-88で、プロの方に問題なく使用いただいていますので、適切な入力ゲインを設定していただければ、まったく違和感なく便利に使っていただけます。また、入力レベル調整も「リハーサル機能」を使用することで簡単に設定できますので、そちらと組み合わせて使っていただくことで、手軽に高音質で録音をしていただけます。

「ハイブリッドリミッター」は、本体側で自動でADコンバーターを切り替える機能です。ご自身でDAWなどを使って編集されたいという場合は、 サンプルレート44.1kHzか48.0kHzに限定されますが、録音モード2xWAV-16bitもしくは2xWAV-24bitを選んでいただくことで、「デュアル・レベル・レコーディング」として、入力ゲインを約20dB下げた状態も同時に記録することも出来ます。

「CS-10EM」との組み合わせで手軽にハイレゾバイノーラル録音が可能
――Bluetoothが搭載されていますが、どのようなことができるのでしょうか?

空閑氏:iOSとAndroidに対応した専用リモート・コントロール・アプリ「R-07 Remote」で、ほとんどの操作を行うことが可能です。録音状態のモニターも可能で、例えば、本体は録音に最適な場所に置いておき離れた場所から録音レベルを監視することなどが可能です。リモート・コントロールしながら音も同時に飛ばせるので、aptX Low Latency対応のヘッドホンを使っていただくことで、低レイテンシー(約1フレームの遅延)で録音モニタリングを行うことができます。

録音/再生を行う際に必要なほとんどの操作が可能

空閑氏:アメリカのブライダル市場での話になるのですが、新郎新婦にピンマイクを取り付けてもらってICレコーダーで録音し、編集時に使用するというニーズがあります。そういった現場でも、離れたところで録音状況が確認できることは、利便性の向上とともに不安解消にも繋がると考えています。

細かな点ですが、リモート・コントロール・アプリで通信を行ってもらうと、自動でスマートフォンの時刻にR-07側が合うようになっています。電池切れのまま放置してしまい、時刻がリセットされてしまっていた経験から、小さな不便も解消することを意識しています。


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[ Writer : 編集部 ]
[ DATE : 2018-04-27 ]
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