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[OnGoing Re:View]Vol.63 SIGMA fpで実現させる4Kライブスイッチング収録とインターネットライブ配信

2019-12-03 掲載

txt:駿河由知 構成:編集部

SIGMA fp4カメでライブスイッチング可能な超小型な組み合わせ!

今回は、“日本のシテイポップ/シティ・ポップ“のキーパーソン、牧村憲一氏の代官山蔦屋で開催されたイベント現場でのSIGMA fp(以下:fp)の使用事例についてご紹介する。

イベント告知と同時に満席となってしまったため、ファンの皆さんへ、一部を4KでYouTubeライブ配信と、後日(なるべくタイムラグがないように)YouTubeへアップロードすることが目的である。しかも、イベント会場は、座席も追加されたことで、カメラマンスペースは皆無となった。そこで、SIGMA fpを4台体制で準備を行うことにした。

超小型なSIGMA fpを4Kライブスイッチングに使用してみた

1台をお客様に悪影響がないポジションでカメラ振りを行い、残り3台は基本固定でスタッフが安全ケアを行う体制にした。スイッチャ、エンコーダーPC等の収録配信機材もキャスター付きラックに収納し、客席に紛れオペレーションを行った。

今回fpを採用した理由は、満席会場の中でなるべく存在感のない大きさでベストな映像を撮影できるシネマカメラを探していたところに、その存在が目に止まり一択となった。これまでシネマカメラというと長大で存在感のあるものばかりだったので、fpの存在は驚きだ。

また撮影側の意図でカメラ設置が難しい中、豊富なレンズラインナップが選択できたことも重要な選択理由。またLマウントにEFレンズを装着できるコンバーターも役立った。これは日頃慣れているEFレンズのノウハウとその資産が有効活用できたからだ。

4K60Pライブスイッチングと4K H265形式による録画

スイッチャーはATVから10月末に発売された「AV-4K-4X1」を使用。この製品はHDMI4入力のシンプルなスイッチャー。fpのHDMI外部出力は4K30Pが最大解像度になるが、このATVスイッチャーを使用することで4K60Pに60Pへ自動アップコンバートされる便利ツールだ。

このスイッチャーの4K60P出力を、AVerMediaの4K60Pエンコーダー「Live Gamer 4K GC573」へ入力し、4K60p YouTubeと4K60P/H.265収録を行なった。

残念ながら、会場の回線帯域が厳かったので今回はYouTubeライブ配信を断念した。ライブスイッチング収録した4K H.265データは、DaVinci Resolveで不要な部分をカットし、fpの生映像をアップロードした(色調整など無し)。

SIGMA fpのレンズ構成と設置位置

ステージ下のカメラ ステージ下のカメラその2 ステージ右のカメラ 4チャンネルマルチの様子

機材やレンズを下記にまとめてみた。

  • SIGMA fp+135mm F1.8 DG Art+MC-21
  • SIGMA fp+45mm F2.8 DG DN Contemporary
  • SIGMA fp+35mm F1.2 DG DN Art
  • SIGMA fp+14-24mm F2.8 DG DN
  • ATV 4K/60P対応、4ch入力シームレススイッチャー「AV-4K-4X1」
  • カラーモード設定 ティールアンドオレンジ

SIGMA fp カラーモードで選択「ティールアンドオレンジ」

今回の撮影配信の肝は、イベント登壇者の表情表現であった。フルセンサーで明るいレンズで浅深度設定はfpの得意とするところで満足のいく画が抑えられたと思う。

また、カラーモード「ティールアンドオレンジ」で味わい深く暖かみがある表現が実現できてしまうのも魅力だ。今回の暖色系な会場照明にこのイベントと相乗効果が出せた。本番前に登壇者の牧村氏、マネージャーさんに画面確認をしていただき全員一致で気に入ったカラーモードでもある。

fpの少しだけ気になる点は、カメラ本体にヘッドフォンアウトが無いことだ、動画撮影時にすぐに音声モニタリングできないと、若干不安になる時がある。

fpをライブカメラとして使用した場合に気になるのがバッテリー問題だ。 fpはフル充電で70分使用できるのだが、それを超えるとライブ中に電源が落ちることが予想される。それを回避するために、ACを装着し、給電しながら撮影を行ったため全く問題はなかった。バッテリー問題は、ライブ配信での要の一つとも言える。

総論

fpは、4Kスイッチング収録とインターネットライブ配信でコンパクトシステムの驚異的なパフォーマンスを実現可能な存在だ。シネマカメラではあるが、使う側の意図によって、4Kライブスイッチング収録とインターネットライブ配信での大きい効果を生む稀有な存在といえるだろう。

結果、fpの評価は、ライブ配信においても今回のスタッフ全員一致で「久しぶりのワクワクするカメラ!」と。カメラの販売実績にも反映されているように、ユーザーはこんなカメラを待っていたのだと思う。

大きく、重いシネマカメラも現場では重要な役割を果たすが、fpの機動性には及ばない事は言うまでもない。fpを持ってどこでも行ってみたい!どこでも行けそうだ!そんな出かけてみたい、行ってみたい、撮ってみたいがfpの魅力だといえるだろう。それを感じさせてくれる現場であった。


WRITER PROFILE

駿河由知 中央区築地出身。マルチカメラ収録&配信ユニット「LiveNinja」メンバー。2006年より株式会社スタートライン設立。外務省、国連機関、国際NGOなどの国際会議やシンポジウム、企業イベントなどのライブ配信を担当


[ Writer : 駿河由知 ]
[ DATE : 2019-12-03 ]
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