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[鍋潤太郎のハリウッドVFX最前線]Vol.05 海外で活躍する日本人VFXアーティストを直撃!

#鍋潤太郎のハリウッドVFX最前線

2010-12-17 掲載

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細見 由香コンポジター / VFXアーティスト(New Deal Studios Inc)

海外で活躍する日本人VFXアーティストを直撃!

将来、アメリカへのVFX留学を考えている読者の方も多いと思います。ハリウッドでの就職は狭き門ではありますが、地道な努力によってスキルを磨き、見事夢を叶えた日本人がこの街では沢山働いているのです。今回は、ハリウッドのコンポジットツールとして業界標準となったNUKEを駆使し、コンポジターとして活躍する日本人アーティストへのインタビューを通じて、VFX留学を成功に導く秘訣とNUKEの魅力について語って頂く事にしましょう。

小学生の頃から海外に憧れる

アメリカに行きたいと考えたのは小学生の頃です。父親がよく観ていたゴールデン洋画劇場と日曜洋画劇場を毎週末見て育ちました。海外へ行きたいという気持ちは、20歳を過ぎ、将来の自分の進路をじっくりと考え始めた頃から再発しました。両親には既に日本の大学を行かせてもらっていたので、留学は何とか自力で行かなければと思い、4年間日本で働き留学資金を貯めてから渡米する事にしました。

どうせアメリカに行くのなら、子供の頃からの夢である映画の世界を創る側になろうと決心しました。ただ、決心したものの、学校選びでとても苦戦しました。行きたいと思う大学、アートスクールはとにかく学費が高い!新卒のサラリーマンが4年間で貯金して行ける額とは程遠く、既に大学を決める時点で『留学は無理なのか?』と相当悩みました。行きたい大学をリストアップしたものの、その多くは斜線で消さなければいけなくて、相当凹んだ思い出があります(笑)

そこで何とか見つけたのがサンタモニカ・カレッジでした。ここはコミュニティーカレッジで、日本で言う短大に相当します。また、ハリウッドに近いという場所柄、Computer Animation でAA Degreeという学位を取る事が可能なAcademy of Entertainment & Technologyというプログラムがあるのです。AA Degreeを取れば、1年間合法的にインターンが出来るOPTという制度が利用出来ます。この期間を利用して就職先を探す事が出来る!という事から、サンタモニカ・カレッジに留学し、卒業しました。

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実はNew Deal Studiosに入社するまではモデラー志望で、コンポジットは一切学校でも勉強した事がありませんでした。New Deal Studiosは、元々映画のミニチュアセットを手がけるスタジオで、デジタル部門が新設されました。モデラーになるためには、CGだけでなくミニチュア等の実物のモデリングも知っておいた方が為になるに違いないと思い、New Deal Studiosでインターンを始めたのです。

ちょうどその頃 デジタル部門が映画「シャッター アイランド」で忙しくコンポジターを必要としており、スーパーバイザーから”コンポジターをやってみない?”と言われました。そこで、とにかくやってみよう!の勢いで、3日間チュートリアルをおさらいして、後1日はシニアコンポジターの方が作った「シャッター アイランド」の実際のショットの Comp Scriptを真似して一から同じものをコンプするという練習をしました。

そして確か4日目もしくは5日目から、いきなり「シャッター アイランド」のShotを渡された記憶があります。まさに火の中にいきなり放り込む行為です(笑)あの頃は本当に必死にこなしていたので、正直余り記憶が無いのですが、とにかく毎日モーレツな勢いでスキルを吸収しようとした事は覚えています。そのうちに、コンポジターの面白さに目覚め、4ヶ月のインターン後に正式採用、ビザサポートに至りました。

正式採用の決め手となった私のアビリティとは…コンポジターという仕事が好きで仕方がないというところでしょうか(笑)楽しいから、ついつい時間を忘れてしてしまう=アメリカ人にとってはすごい勤勉という事になるのかもしれません。あとは、向上したい意思をガンガン見せる事です。自分がまだ出来ない事、無いスキルを必要とされる仕事であっても、とにかく勉強しますからやりたいです!という意欲を出すと、周囲も『じゃぁ、教えてあげるよ!』という流れになり、新たに自分の好きな分野や向いている仕事を見つける事ができたりもします。

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WRITER PROFILE

鍋潤太郎 ロサンゼルスを拠点とするVFXジャーナリスト。


[ Writer : 鍋潤太郎 ]
[ DATE : 2010-12-17 ]
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