テクニカラー(フランス・パリ)は、フランシスコ・パートナーズ社(アメリカ・カリフォルニア州)より提案されていたグラスバレー・ブロードキャスト&プロフェッショナルビジネス部門の買収契約を正式に受理した。フランシスコ・パートナーズ社は、米国カリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置き、世界規模で株式非公開のIT関連企業に対する投資を専門に行っている会社である。

フランシスコ・パートナーズ社デビッド・ゴロブ氏は今回の買収契約提案に対し「グラスバレーの業界リーダー的なポジションを考慮すると、今回のチャンスにとても期待しております。グラスバレーは歴史がありながらも最先端の技術を採用するブランドとして放送業界内で知られており、顧客の成功を第一に考えているチームメンバーと製品ラインナップを持っております。我々は今後グラスバレー経営陣と共にグラスバレーの開拓精神をさらに活性化し、今まで以上に発展できるよう邁進していきたいと思います。」と発表している。

フランシスコ・パートナーズ社より提案されている買収契約は、現グラスバレー・ブロードキャスト&プロフェッショナルビジネス部門の100%買収で、グラスバレー全製品ポートフォリオ(カメラ、デスクトップエディティング、プロダクションスイッチャー、プロダクションオートメーション、ニュースプロダクション、ビデオサーバー、ビデオストレージ、ルーター&マスターコントロールスイッチ、モジュラー)、および世界各地のR&Dセンター、生産工場、販売/サポート拠点、経営管理機能、さらに、既存の顧客契約やサポート契約の継続義務などを含むグラスバレー・ブロードキャスト&プロフェッショナルビジネスの全てとなる。つまり、フランシスコ・パートナーズ社の提案にはこの業界で50年以上の信頼を得ている「グラスバレー」ブランドの買収も含まれている。

グラスバレー上級副社長(トムソン・カノープス代表取締役社長兼務)ジェフ・ロシカは「今回の発表は当社だけでなく顧客に対しても、大いにメリットのある発表です。今回フランシスコ・パートナーズ社の買収契約案により、当社はテクニカラーからの分離作業を終えることができます。フランシスコ・パートナーズ社の傘下に入る可能性が出たことで、グラスバレーは従来の最先端、最高品質、情熱ある活動に再び全力を注げるようになりました。今回の買収契約案により今後も世界中で最先端、ハイクオリティの製品やサービスをご提供し続けていくことをお約束いたします。」とコメントしている。

なお、 グラスバレー・ブロードキャスト&プロフェッショナルビジネスからの分離手続きを行っているトランスミッションとヘッドエンド・ビジネスは、この提案には含まれていない。また、トランスミッションとヘッドエンド・ビジネスの売却計画は、トムソンブランドの下で営業を続けながら、個別に継続される予定となっている。