Interplay Centralの操作画面。ビデオ、オーディオ、スクリプトなどを一画面でコントロールすることができる。ただし、Blackberryはそのパフォーマンスからビデオには対応していない

去る5月11日、アビッド テクノロジーデモルームにおいてNAB 2011で発表されたウェブベースまたはモバイル端末を利用可能なメディア制作/配信/管理ツールInterplay Central、スタジアムなどにおけるスポーツプロモーション用ビデオ制作/アーカイブソリューションInGame、新機能が追加されたニュース制作用ターンキーNewsVision 2.0、プロダクションアセットマネージメントソリューションInterplay PAM、メディアアセットマネージメントソリューションInterplay MAMなどの新製品の説明会が開催された。

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Avid APAC Enterprise Sales Director: Jim Graham氏

Interplay Centralは、PCを使ったウェブベースのInterplay Central(ポータル)とBlackberryのようなモバイル端末を利用することが可能なInterplay Central Mobileの2つのツールが用意されており、いずれの端末からもコンテンツ制作や管理、配信などを行うことができるようになっている。これにより、物理的に離れた場所にいるプロデューサーやテクニカルディレクター、エディター、グラフィックデザイナー、ライター、レポーター、ウェブプロデューサーなどさまざまなスタッフがInterplay Centralを介して作業を行うことができ、編集やスクリプト、説明のためのグラフィックなどを同時進行で作業することができる。また、オンエアーものだけでなく、Web用のコンテンツも同じ素材を元に同時に制作することも可能となっており、迅速かつコストパフォーマンスの高いワークフローを構築することができる。

InGameは、ビジュアル化したスポーツ施設などにおける映像を統合管理するもので、大型スクリーンに映し出す映像のほか、スコアボードやWeb配信用の映像などを編集し送出することやハイライトシーンなどを保存管理することで、リプレイや試合中以外の例えば練習中やインタビューなど過去の映像を交えて編集表示することが可能だ。InGameのシステムは4台のMedia Coposerやグラフィック制作用のPost Deko、ISISメディアサーバーやアセットマネージメントとしてInterplay Productionなどを組み合わせたシステムとなっているが、Apple Final Cut ProやEVSサーバーなどをシステムに組み込むことができるようになっている。

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InGameは、Media CoposerやPost Deko、ISIS、Interplay Productionのほかメディアアセットの閲覧を可能にするInterplay Archiveとこれに統合されたSGL FlashNetアーカイブマネージメントソフトウェア、Spectra Logic Library T50eデータテープライブラリーなどもシステムに含まれる

NewsVisionは、ローカル局の報道用にシステムアップされており、素材の取り込みであるインジェストや編集、ストレージ、送出などの一連の作業を包括的に行う事ができるシステムとなっている。NewsVisionには、Media Coposer のほか収録送出サーバーAirSpeed Multi Stream、送出管理Remote Consoleなどのほか、News Cutterや共有ストレージISISなど規模に応じて柔軟に拡張することが可能となっている。

新機能としては、キャプチャーが終わるのを待たずにコンテンツの編集が開始できるようになったほか、プレーリストごとに1000以上のクリップおよびクリップの挿入/削除/並び替え、自動または手動のアドバンス機能、ループ再生設定、クリップステータス、既存のプレーリストの保存および読込みなどが可能となった。

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アビッドテクノロジーゼネラルマネージャー:三瓶宏一氏

ファイルベースのワークフローではアセットマネジメントが重要になってくるが、AvidではInterplay PAM(プロダクション・アセット・マネジメント)やInterplay MAM(メディア・アセット・マネジメント)により、映像や音声以外のデーターを一元管理し、制作だけでなく管理部門も含んだ包括的な運用を可能としている。

特にファイルベースでの作業では著作権や元データーかコピーかといったメタデーターが管理上重要になってくるほか、サーバーを介して様々なクライアントがアクセスするようになることから、個々のクライアントのアクセス権など制作と直結したメタデーターの管理が不可欠になってくる。Interplay MAMは様々な映像、音声ファイルの他こうしたメタデーターを含めて一元的に管理することができ、Webベースのクライアントからアクセスできるようになっている。

Interplay PAMはポストプロダクションや放送局のシステム用に設計されたもので、各種メディアやファイル形式、プロジェクトの履歴、バージョン管理、ロールバック、共有アクセスなどに対応している。

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Interplay MAMのレイヤー構成の例。映像や字幕といった制作に直接必要なデーターのほか、撮影場所や映っている人物、素材情報や版権などがタイムラインとなって表示されている。このタイムラインは任意に設定可能

Avid Post NAB 2011 開催

  • 東京会場 2011年5月20日(金) イーストギャラリー(恵比寿)
  • 大阪会場 2011年5月27日(金) サンケイブリーゼプラザ 会議室801(西梅田)

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