グラスバレー株式会社は、同社製ノンリニアビデオ編集ソフトウェア「EDIUS」シリーズ最新版「EDIUS Pro 6.5」の出荷を6月29日より開始した。メーカー希望小売価格は、EDIUS Pro 6.5通常版が税込み83,790円、アップグレード版が税込み31,290円、アカデミック版が税込み41,790円。

EDIUS Pro 6.5は、マルチフォーマットのリアルタイム混在編集に対応したプロフェッショナル向けのノンリニアビデオ編集ソフトウェア。XDCAM HDやP2 DVCPRO HD、AVC-Intra、GF、XFなどの業務用MXFファイルの他、AVCHD Ver.2.0、REDカメラ、静止画RAWなどが加わったほか、3D編集や10bitカラーコレクション機能を搭載。3D編集機能には、左右映像の3Dクリップ化や3D形式での出力といった基本的な機能に加え、視差調整可能な立体視調整エフェクト、立体視プレビューを行いながらの編集も可能だ。

その他、シーケンスのアルファチャンネル対応やレイアウターの機能強化、シェイクスタビライザー(手ブレ補正)などのエフェクト、ラウドネスメーター、クリップをビジュアル化して表示するフィルムストリップ表示、XDCAM/P2データ転送時のディレクトリ指定、プロキシ編集、Flash F4Vエクスポートなどの新機能を搭載した他、プロジェクト起動の高速化も図られているという。

10bitや4k/2k、アルファチャンネルに対応する同社製コーデック「Grass Valley HQ/HQXコーデック」は無償ダウンロード提供が開始され、EDIUS Pro 6.5がインストールされていない環境でもデコードおよびエンコードに利用できる。同社では、今後MacとWindowsにおけるファイルの受け渡しがスムーズに行えることで新たなワークフローを構築できるものとしている。コーデックのダウンロードは以下より。
http://pro.grassvalley.jp/download/gv_codec_option.htm

EDIUS Pro 6.5 GUIイメージ

EDIUS Pro 6.5 GUIイメージ

従来のプロ用EDIUSシリーズではUSBドングルを用いたライセンス管理が行われていたが、今回からインターネット経由のライセンスアクティベーションに変更され、USBドングルは廃止となった。1ユーザーがデスクトップとモバイルPCで使用することを想定し、1ユーザーで2台までのPCにインストールが可能。ただし、2台同時に使用することはできない。

EDIUS Pro 6.5の対応OSはWindows 7(64bit/32bit、Starter以外)で、Windows XPおよびVistaには非対応。また、これまでに発売された同社製ハードウェアのうち「HDSPARK」「HDSTORM」「STORM MOBILE」「VELXUSシリーズ」に対応するが、H.264/MPEG2対応ハードウェアアクセラレータ「FIRECODER Blu」には非対応となっている。

なお、2012年4月1日から2012年9月30日までに以下の対象製品を購入し同社Webサイト無料アップグレード登録ページにて登録をすると、EDIUS Pro 6.5への無償アップグレード対象となる。詳細は以下のとおり。

(以下、同社案内ページより引用)

■ 対象製品

  • EDIUS 6
  • EDIUS 6 アカデミック版
  • EDIUS 6 アップグレード版
  • EDIUS 6 優待乗換版
  • STORM MOBILE デスクトップ内蔵タイプ EDIUS 6付属
  • STORM MOBILE デスクトップ外付タイプ EDIUS 6付属
  • STORM MOBILE ノートPC外付タイプ EDIUS 6付属
  • HDSTORM CLASSIC
  • HDSPARK
  • HDSPARK EDIUS Pro 5ユーザー向けアップグレード版
  • EDIUS 6 Broadcast ※
    ※ EDIUS 6 Broadcst パッケージ(ターンキーは除く)をご購入のお客様は対象期間に限らず無料でアップグレードしていただけます

■ 対象期間
2012/4/1 ~ 2012/9/30 の期間中に対象製品をご購入いただき、無料アップグレード登録ページでのお申し込みを完了されたお客様

■ 無料アップグレード提供開始時期
2012年7月上旬からダウンロード案内を順次送付予定

■ 無料アップグレード登録ページ
http://www.grassvalley.com/ad/edius_upgrade_650-jp

今回のEDIUS Pro 6.5出荷開始に伴い、同社代表取締役社長のジェフ・ロシカ氏は次のコメントを寄せている。

(以下、同社プレスリリースより引用)

顧客の要求する新機能と高い信頼性が確保できるまで、新しいバージョンのEDIUSをリリースしないよう注意してきました。弊社は足並みを揃え、新しい改善と重要な機能を加え続けることを約束します