YASHICA(ヤシカ)ブランドを謳ったスマホ用のマクロとワイドのアタッチメントレンズが今夏、香港ベースで発売された。フォトグラファー専門のニュースサイトで「ヤシカ復活か」と取り上げられ話題を呼んでいる。

ヤシカは、1965年に35mm電子シャッターEEカメラを世の中に創出した日本のカメラメーカーだ。35mm電子シャッターEEカメラ「ヤシカエレクトロ35」はシリーズファイナルモデルまで、世界で500万台以上を販売した(Wikipediaより)。現在ヤシカブランドは、香港にある京セラカメラの販売代理店JNCデイタム・テック・インターナショナル社が取り扱っている。

どこからともなく突然「The Silence of Story」を顔に、ヤシカの公式サイトが立ち上がり、日本で撮影したティザー映像が投入された。来る新製品の出所が無名ブランドではないことを、現代に周知させるためと思われる。「Peep into our Coming Chapter(ヤシカの次なるチャプターを垣間見る)」のメッセージと共に、レトロと近代を掛け合わせたプロモーションビデオがいきなり公開されたため、ブランド刷新・新カメラの登場ティザーではないか、という憶測が拡散された。

間もなくヤシカから登場したのは、スマートフォン用アタッチメントレンズ。どのブランドのスマートフォンにもアタッチできるようクリップオンスタイルになっている。仕様説明には“最大20メガピクセルのスマートフォンに適用”となっているので、最高スペックとして2,000万画素のCMOSセンサーをカメラモジュールに持つスマートフォンカメラのアドオンレンズとして使えるという意味だろう。

110°の広角レンズと15倍のマクロレンズが1組になっている。マクロレンズに広角レンズを取り付ける仕組み。従来のアドオンレンズで発生しがちな、エッジの暗さやボケを排除できるよう設計されているという。高い透過率と色収差を効果的に補正する特徴を持つHD光学ガラスを採用しており、鮮明な画像を捉えるという。

レンズテスト。110° 4K HD広角レンズを取り付けて撮影

現在、販売は香港内だけのようで、定価はHK$368(約5,400円)。ボックスはロングセラーであったヤシカフレックスシリーズをモチーフにしており、香港のブックストアや家電ショップで販売されている。

アドトラックまで走らせてプロモーションするヤシカ。同レンズ製品の販売で、次期カメラ製品を開発する資金を集められるだろうか。

(ザッカメッカ)