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DaVinci Resolve事例:New York City Mediaの「Half-Life」「Maturity」のパイロット版の場合

2018-02-14 掲載

Blackmagic Designの発表によると、New York City(以下:NYC)Mediaの2つの新番組、「Half-Life」および「Maturity」のパイロット版で、編集およびグレーディングにDaVinci Resolve 14が使用されているという。NYCのMayor’s Office of Media and Entertainment(MOME)と、ニューヨーク市立大学ブルックリン校のFeirstein Graduate School of Cinemaにより、300本以上のシナリオの中から選ばれたこの2本が映像化され、NYC Mediaを受信する1千8百万以上の世帯に放送されることになった。

パティ・キャリーペラーゾ氏による脚本、制作の「Half-Life」は、要望の多い家族と映画制作との間で板挟みになっているパティが主人公。ロビン・ローズ・シンガー氏による「Maturity」は、ブロンクスの高齢者介護施設で働き始めたばかりの、カンザス出身の看護師、ジェシカ・メドウブルックが主人公。どちらの作品もNYCで撮影され、Feirstein Graduate School of Cinemaでポストプロダクションが行われた。

この2つの番組のポストプロダクション・プロデューサーを務めたチャールズ・ハイン氏は、編集チームと相談して、パイロット版の編集とカラーコレクションにDaVinci Resolve 14を使用することを決めたという。2つの番組のカラーコレクションはアレックス・バーマン氏が担当。「Half-Life」の編集はケイトリン・コルテス氏、「Maturity」の編集はリリー・クレイマン氏がそれぞれ担当した。

ハイン氏:どちらのプロジェクトも、特有の編集とグレーディングが必要とされ、やりがいのあるものでした。「Half-Life」の撮影は5日間かけて行われ、30ヶ所のロケ地で2台のカメラを使用しました。「Maturity」は介護施設が舞台のホームコメディスタイルだったので、暗くなりがちな雰囲気を、グレーディングで明るく陽気な雰囲気に変えました。両作で、一貫性のあるルックでストーリーを展開するには、ポストプロダクションの早い段階でハイエンドの編集とカラーコレクションが必要でした。これが、私たちがDaVinci Resolve 14を選択した理由です。

「Half-Life」でコルテス氏に求められたのは、家庭と、NYCを拠点とするロケハンというプロの仕事、この2つの世界に板挟みとなっている緊張感を出すことであった。30ヶ所のロケ地で複数のカメラを使って撮影された、ルックや雰囲気の異なる膨大な量のフッテージがコルテス氏に届けられた。コルテス氏は、DaVinci Resolveの新しいチャット機能を使ってアシスタントエディターと緊密に協力し合いながら編集を行った。また、DaVinci Resolveのダイナミック・プロジェクト・スイッチング機能を使うことで、プロジェクトのスピーディな切り替えや、クリップ、タイムライン、ノード設定のコピー&ペーストが可能となった。

コルテス氏:DaVinici Resolveの編集ツールはとても使い勝手が良く、すぐに使いこなせるようになりました。DaVinci Resolveには優れた機能が搭載されているので、新しい編集方法を簡単に試すことができました。特にダイナミック・プロジェクト・スイッチング機能は重宝しましたね。ページを閉じずにプロジェクトを切り替えられることで、シームレスなワークフローを実現できました。全く異なるルックのフッテージを扱う際に様々なアイデアを試すことができたんです。

カラリストのアレックスと同じシステムを使えたこともよかったですね。2人ともDaVinci Resolve 14で作業していたので、ソフトウェアに内蔵されたチャットシステムを使用しました。このおかげで、編集作業が波に乗りましたね。

一方、「Maturity」の編集を行ったクレイマン氏は、2台のカメラを使って数日間に渡って撮影されたフッテージを、編集で1日の出来事にまとめる必要があった。

クレイマン氏:数日間の出来事を描くストーリーと、24時間の出来事を描くストーリーでは、編集が全く異なってきます。ルックや雰囲気をマッチさせるだけでなく、ストーリーの整合性を保つために、編集とカラーコレクションの調和が不可欠です。DaVinci Resolveの編集機能は非常にパワフルで、ユーザーインターフェースはとても使い易いです。

クレイマン氏はまた、カラリストと同じソフトウェアで作業できる利点を最大限に利用した。

クレイマン氏:撮影監督は、Redカメラでフラットなデイリーを撮影したので、デイリーで編集について決めると、作品の雰囲気が分かりづらくなってしまいます。一方、DaVinci Resolveで編集とグレーディングを行う場合、変更ごとにラウンドトリップする必要がないため、グレーディングを施した様々な編集をすばやく確認できます。早い段階のミーティングでは、編集よりもグレーディングされていない色に注目が向けられがちですが、グレーディングされていないシーンを見せずにすんだので、色についてのコメントは聞かれなかったですね。

両作のパイロット版のグレーディングを担ったバーマン氏は、一連のユニークな課題に取り組むことになった。

バーマン氏:「Half-Life」での最初の課題は、異なる時間帯、日照条件で撮影された各シーンの照明に一貫性を持たせることでした。シーンのバランスを調整した後、DaVinci ResolveのPower Windowを使って特定の人物にフォーカスし、必要に応じて顔にシャープニングをかけました。また、特定のクリップでは、窓の外の風景をいじって被写界深度を調整しました。

撮影監督は、6Kの美しい映像を撮影しました。もともとワイドショットで撮影したものをクロップしてクローズアップにしたショットもあります。ワイドショットとクローズアップでは、画像のテクスチャーの違いが明らかだったので、様々な大きさに拡大した映像でDavinci Resolveのノイズ除去ツールを使用し、さらにシャープニングを施しています。ワイドショットの構図のままで使用する画像は、ブラーツールを用いてエッジを柔らかくしました。このような作業によって、テクスチャーを統一することができました。

「Maturity」の場合、撮影手法自体も大きなメリットでした。監督と撮影監督と私で、絵画のようなルックを作り上げたんです。モネの絵画のように柔らかくピュアな、印象主義っぽいルックです。さらにサチュレーションと濃いブラックを調整してルックを強調しました。主演の女優さんは、石膏のように滑らかな肌トーンと、それとコントラストを成すたっぷりとした赤毛を持っていました。各シーンのルックの方向性がどのようなものであれ、この2つはそのまま残すようにしました。

バーマン氏:寒々とした曇り空の日に撮影したシーンは、明るく温かみのあるハッピーな雰囲気にしたかったんです。Davinci Resolveのカスタムカーブでそのような雰囲気に近づけ、ウィンドウ内のHSLクオリファイアーを使うことで主人公の肌トーンをそのまま残しました。また、DaVinci ResolveのCamera Rawパレットを使うと、特定のクリップのISOと露出を調整することで、ハイライトのディテールを簡単に回復させることができました。この機能は作業に不可欠でしたね。


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[ DATE : 2018-02-14 ]
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