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Blackmagic Designの発表によると、デイビッド・オートキーゼ撮影監督が、NBCの人気シリーズ「Better Late Than Never」のシーズン2の車内シーンおよび外観ショットの撮影、モニタリングに、Micro Cinema CameraとVideo Assist 4Kモニター/レコーダーを使用したという。

同番組は、ヘンリー・ウィンクラー、ウィリアム・シャトナー、ジョージ・フォアマン、テリー・ブラッドショー、そしてコメディアンのジェフ・ダイが世界を旅するリアリティ番組。ミュンヘン、ベルリン、リトアニア、スウェーデン、バルセロナ、マドリッド、モロッコへの、5人組のワイルドで楽しい旅が始まった。番組のテーマが旅であることから、オートキーゼ撮影監督は、持ち運びやマウントに適した小型のカメラで、なおかつシネマライクなルックを得られるカメラを探していたという。

オートキーゼ撮影監督:Micro Cinema Cameraを選択した理由はいくつかあります。車内の撮影に使用できることはもちろん、時速200キロ強のカーチェイスでもダイナミックに撮影できるカメラを探していました。また、シネマライクな画質が得られることも条件でしたが、Micro Cinema Cameraは12-bit RAW cinema DNGで撮影でき、13ストップのダイナミックレンジにも対応しているので、理想的なカメラでした。また、レンズマウントの交換が可能で、使用したいレンズをフレキシブルに取り付けられるので、イメージの一貫性や画質を損なわずに、希望通りの画を撮影することができました。

オートキーゼ撮影監督:野原を抜けて森へとドライブしたり、トンネル内や橋の下を走ったりすることが多かったので、ルックをマッチさせるために、ダイナミックレンジとRAWコントロールが不可欠でした。同番組は中南欧から北アフリカへと旅を進めて行くのですが、番組を通じて色も変遷を辿ります。それぞれの地形によって、カラーパレットのビジュアルは異なりますが、それらをロケーションやエピソードごとにまとめる必要があります。RAWで撮影することで、ディテールを保存して調整することができました。

同様に、ロケ地が変わると車の種類も変わる。オートキーゼ撮影監督と彼のチームは、タクシーからBMW i8まで、様々な種類の車の内外でMicro Cinema Cameraのリグを組んだ。また、ゴーカートやラクダにカメラを取り付けたこともあった。

オートキーゼ撮影監督:BMWを運転するエピソードでは、BMW i8とそれを追いかける車のフロントバンパーにMicro Cinema Cameraをマウントし、時速約210キロで走るBMWを追って撮影しましたが、すばらしいフッテージが撮れました。モロッコでは、時速95キロで走るゴーカードの前後にMicro Cinema Cameraを取り付けたのですが、サスペンションがないため不安定だったんです。しかし、カメラのリフレッシュレートが高かったことで、画像が安定しました。この時点でその他のスポーツ用のカメラは完全に選択から外れましたね。

各ロケ現場では、タクシーにマウントしたカメラでBロールを撮影した。

オートキーゼ撮影監督:すべての国で、タクシーの上から屋根のサインを見下ろす形の主観ショットを撮影したのですが、北アフリカだけは例外で、車の代わりにラクダに乗りました。カメラマンの一人がMicro Cinema Cameraを持ってこのタクシー(ラクダ)に乗り、カメラリグを組んで45分ほど“ドライブ”したんです。そういう意味では、非常に“速攻”の撮影でしたね。Micro Cinema Cameraの利点は、大規模なリグが必要ないことです。このため、より効率的にクリエイティブな撮影が可能なんです。

オートキーゼ撮影監督:この番組はコメディの要素を多分に含んでいるのですが、コメディの撮影では、その場の流れが重要なので、機材の設定などにこだわることはできませんね。Micro Cinema Camerasのようなツールがあれば、とっさの思いつきで撮りたいと思ったコンテンツでもシームレスに番組に取り入れることができます。例えば、Micro Cinema Camerasを作り物の牛の頭に取り付けて、角の間から追跡ショットを即席で撮影したことがありました。

Micro Cinema Camerasのおかげで、信じられないようなシーンをいくつか撮影できました。番組にとって重要なアクションシーンなどです。レンズ交換が可能で、12-bit RAWで撮影できるMicro Cinema Camerasは、その他の小型アクションカメラより一歩抜きん出ています。Micro Cinema Camerasのおかげで、厳しい環境の撮影でも希望通りのフッテージが得られます。