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[Shoot with Vlog cam]Vol.02 ライブ配信ディレクター視点でみたSony「VLOGCAM ZV-1」

#SONY #Vlog #Vlog2020 #Shoot with Vlog cam #ZV-1

2020-07-22 掲載

txt:岩沢卓(バッタネイション) 構成:編集部

ソニーから登場したVlog専用機「VLOGCAM ZV-1」を試す

2020年6月19日にソニーから発売された「VLOGCAM ZV-1」。公式サイトには、「世界各国のVloggerの声を集めて、Vlogに求められる機能と使い勝手を備えたカメラ」とあるように、Vlog(Video Blog)専用機とも言える打ち出し方をしている。

レンズはZEISSバリオ・ゾナーT*レンズ 35mm換算で24mm~70mm/F1.8~2.8

筆者は、Vlogger活動をしているわけではなく、映像制作分野の中でも、ライブ配信のディレクション業務や配信向けスタジオの構築など多く手がけている。そうした案件を通じて、本機のメインターゲットであるYouTuberやビデオブロガーと接することがあり、出演者として接することも多いため、ライブ配信のディレクター視点で本製品をレビューしてみたい。

今回は、Bluetooth対応・三脚機能付シューティンググリップGP-VPT2BTを同梱したVLOGCAM ZV-1G(以下:ZV-1)をお借りした。

RX100シリーズをベースに開発された動画撮影特化機

バリアングル液晶が搭載され自撮りもしやすい形状になっている

RX100シリーズに近いデザインのZV-1は、横方向に開くバリアングル液晶モニターが搭載され、カメラ前面に赤い録画ランプが点灯するなど、自撮り撮影を意識した工夫が特徴となっている。

また、背景のボケを1ボタンで「ぼけ」と「くっきり」に切り替えられる「背景ボケ切り換え」機能や、「商品レビュー用設定」機能として、商品をレビューする際に人物と物体のフォーカスを素早く移動させることが可能になっていたりと、動画撮影機能の切り替えを1ボタンで行うことができる。

これらの機能は、スマートフォンアプリのようにソフトウェア上で加工するタイプの機能ではなく、「背景ボケ切り換え」機能で行っていることは、絞りと感度の調整を行っているものであり、「商品レビュー用設定」機能もフォーカスモードの組み合わせなどで実施可能なものだ。だからこそ、それら撮影技術的な側面を意識することなく、簡単に狙い通りの動画を撮れるということは、動画コンテンツを量産するユーザーにとって大きなメリットとなる。

撮って出しで使えるカメラとしての魅力。新世代ディレクターカメラとは言い過ぎか

放送・業務用カメラに、俗に言うディレクターカメラというジャンルがある。専業のカメラクルーが帯同せず、ディレクター自らがカメラを回して撮影をするためのビデオカメラのことを指す。

Vlogの場合もワンマンでディレクションから撮影を行い、さらに出演まで行うことが多い。新世代型の映像ディレクター向けカメラということが言える。これまでのデジカメでも動画向けの手ぶれ補正やAFの能力は充実してきており、ワンマン制作体制を支えると言えるものは多かった、今回のZV-1は、そのなかでも機能切替をボタンに割り当てることで、必要な機能の呼び出しが簡単にできるなど、Vlog向けカメラとして特化させた部分が、従来の映像制作にも共通する箇所が多いといえる。

特徴的なマイク風防はアクセサリーシューに取り付けるタイプ

特に音声面は、本体上部に指向性3カプセルマイクを内蔵し、前方の集音性をアップさせている。アクセサリーシューを使って装着する風防も標準装備品となっており、外部マイクを装着せずとも、屋外でも自然な集音が出来るようになっている。

専用のマイク風防と合わせることで、風が強い中でも会話は聞き取れるものになっている。本体マイクということで、オフ気味な音になっていることは確かだが、フォーカス周りの機能同様、細かなことを気にせずにある程度の集音が出来る点は大いに評価したい。

ただし、本体録画での長時間撮影は制限あり

XAVC S 4K30P(100Mbps)での本体収録が可能

コンパクトボディで4K収録というと、熱での収録ストップや動作時間が気になるところだろう。そこで、セットアップ項目にある、自動電源OFF温度の設定を「高」にしたうえで、25℃前後の室内で、連続撮影の簡易テストを行った。

4K撮影中、30分経過時点で本体が高温となり録画がストップ(高温による自動電源OFF)してしまった。特に、屋外で長尺の撮影などを行うには不向きであるといえる。

長時間の撮影であれば、外部レコーダーを用意し、カメラ本体からはHDMIスルーのみを利用する方法が現実的だろう。また、HDMI信号は、4:2:2(8bit)出力が可能となっている。

本体が高温になっていることを示すアイコンが表示され自動で電源がOFFになった

自撮りスタイルが定着したことで、タレントやミュージシャン自らが撮影したコンテンツを素材として利用する場面も増えてきている。そういった場面で、従来の家庭用ビデオカメラの代わりに本機を貸し出すことで、簡単に映像のクオリティを上げることが出来るだろう。数分のカットを繰り返し撮影するなどであれば、手軽な本体RECでの利用シーンはむしろ多くなるだろう。

本体右側に外部マイク端子、マイクロHDMI端子、USBマルチ端子が並んでいる

実際のライブ配信の現場でもメインカメラとしてZV-1を活用した

ZV-1のスルーアウト信号を使って実際に配信された画面

2020年6月28日に生放送されたTOKYO FMサンデースペシャル「さくまみおのラジオ(仮)」のスタジオ内にカメラを設置し、YouTube Liveでの配信を実施した。ZV-1は、番組パーソナリティーがカメラ目線で話しやすいよう、本人の目の前に設置し、メインカメラとして活用した。

USB給電を行いながら、リハーサル含めて4時間程度、問題なくスイッチャーへスルー信号を送り続けることができた。今回は、カメラ側での録画は行わず、HDMIのスルー出力のみを利用した。

USB給電やHDMI外部出力にはL型端子などを用いることで設置の自由度がアップする ラジオスタジオ内のテーブル上にカメラを設置して配信を行なった

ラジオブース内にカメラを設置する際に、ZV-1の小ささは重要なポイントとなった。また、背景ボケや美肌効果なども活用することで、シンプルな機材構成でも出来る映像表現の幅が広がったと言える。

ラジオブース内に設置。付属のスタンドでは高さが足りず、本番では別の三脚を使用

Vlogのニーズが引き出した新しい撮影スタイルの可能性

ライブ配信用途での現場投入だったが、実際の現場でも使用してみて、手軽に意図したイメージを得られるという意味では、大変使い勝手の良いカメラだと感じた。

Vlogという個人が映像制作をするスタイルに合わせてきた本機は、業務用途であればタレント・モデルなどが自撮りコンテンツを番組に合わせて制作するといったインサートVTRの演出幅を広げてくれる機材となるだろう。

自宅、コンサートの楽屋、メイクルーム、移動の車中など、これまで以上にスタッフの密度を意識しなければならない現在の状況だからこそ、本人撮影においても、視聴に必要なクオリティを簡単に収録できるカメラの可能性を感じさせてくれた。

この流れで、より広角なアクションカム寄りのVlog機材や、収録は4Kで行いつつHDクロップをストリームできるライブ配信に最適化されたVlog機材など、ユーザーニーズを反映させた機材展開が続いてくれることに期待を持ちたいと思った。

txt:岩沢卓(バッタネイション) 構成:編集部
Vol.01 [Vlog2020] Vol.03(近日公開)▶

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[ DATE : 2020-07-22 ]
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