ヤマハ株式会社は、独自の音響データ通信技術「インフォサウンド(INFOSOUND)」の信号を地上デジタルテレビ放送の電波で送信し、スマートフォンアプリで受信する、という取り組みを中国放送の番組で実施した。放送日時は2011年5月20日と5月27日(再放送は2011年5月22日と5月29日)。インフォサウンド信号をテレビ放送にて送出し、視聴者のスマートフォンに情報伝達を実施したのは全国初。

受信の際に必要なインフォサウンドブラウザには、従来のiPhone用に加え、4月末にリリースしたAndroid版を初めて本格的に使用した。今回、中国放送の「アォーン!」(広島ローカル情報バラエティ番組、毎週金曜深夜放送、日曜日深夜に再放送)において、2週連続の企画シリーズとして「インフォサウンド」を紹介し、番組内で実際に「インフォサウンド」を放音して視聴者に画像を届け、また番組最後に紹介する「アンケート&プレゼント応募サイト」へ誘導を図った。27日の放映では、加えてクイズの回答を「インフォサウンド」で視聴者に届けた。

「インフォサウンド」は、ヤマハが開発したデジタル情報を音響信号に変調して伝送する技術。直接スペクトラム拡散(デジタル信号を広い帯域に拡散して送信する)を用いて、人間の聴覚では聞き取れなくも通常のスピーカーで再生できる可聴帯域内の高域(約18kHz以上)を利用する。電波ではなく音を使う技術のため、スピーカーといった既存の設備を使って複数の受信機に同時にデータを配信する「1対多配信」が可能である。

テレビ放送で「インフォサウンド」を利用することで、例えば料理番組でレシピ情報を配信したり、アンケートを収集したり、CMやテレビショッピング番組でeコマースサイトに接続するなど、番組やCMと携帯端末が連携するサービスを行うことが可能になる。

ヤマハはテレビ放送での実証実験を昨年12月20日の中国放送の放送休止時間に行い成功しており、今後も引き続き、中国放送などとともに放送波での実用化を目指して取り組みを行っていくという。