毎年恒例のプライベートショーを今年も開催

株式会社朋栄は、5月17日(木)および18日(金)の二日間、東京・恵比寿の同社本社にてNAB2018で展示した各種ソリューションや製品を展示する「朋栄内覧会」が開催中だ。

同展示会では、4K、12G-SDI、IP、HDR、広色域等に関連した新製品を中心に展示が行われ、その他にもセキュリティ関連製品展示エリアが設けられ、各種製品を展示していた。また、同会場内にて同社の取り組みを紹介する3つのプレゼンテーション「12G製品ラインアップとそれぞれの特徴」と「朋栄のIPに向けた展開」、「4Kコンテンツ流通に向けた朋栄の取り組みについて」も行われた。

ビデオスイッチャ・ルーティングスイッチャ・マルチビューワ

12G-SDI対応ビデオスイッチャ-「HVS-6000」。標準構成では24入力/24出力、16AUX出力の2M/Eビデオスイッチャーだが、12RUの筐体に入力用スロット5基と入出力用スロット2基を持ち、8系統単位で入出力を増設できる。また、M/E用スロットへM/E機能拡張カードを追加することで、最大80入力/32出力または64入力/48出力の3M/Eビデオスイッチャーへ拡張可能

コントロールパネルHVS-3355OUは日本語表記に対応

HVS-6000の2M/Eモデル「HVS-6000M」は32入力まで対応可能

1M/Eコンパクトモデルの「HVS-1200」を初展示。4Kでは1M/E+1 MELite、HDでは2 M/E+4 MELiteとして運用。4Kでは2.5D DVE 2チャンネル、HDでは16チャンネルを搭載。マルチビューワー2系統も内蔵されている

こちらも初展示となるデジタルスーパーキーヤー「DSK-4800」。入力は標準でLINE 2系統、FILL/KEYを各4系統、最大LINE4系統、FILL/KEYは各8系統まで拡張可能。Webブラウザ上での制御や設定も行える

12G-SDI入出力で最大144入力×144出力を構築可能なルーティングスイッチャ「MFR-6000」

プロセッサー/コンバーター

12G/HDR対応シグナルプロセッサー「FA-9600」は、2系統のHD/SD入力それぞれにフレームシンクロナイザーを内蔵し、12G-SDI端子を装備。オプションのソフトウェアをインストールすることで1系統の4K UHDに対応。また、オプションの拡張カードを増設すると、3G-SDIの入出力を4系統または、12G-SDIまでの出力を6分配まで増設可能

同社が代理店を務めるInSync社のフレームレートコンバータ「MCC-4K」は、4K/HDのアップ、ダウン、クロス変換に対応し、23.98フレームから60フレームの各種フレームレート変換が行える

朋栄YEMエレテックスの4K対応映像/音声遅延測定器「EDD-5400」。テストタイムコードを使用し、映像遅延時間、音声遅延時間、音声チャネル間の相対遅延時間差、および映像音声相対遅延時間差を測定する

モニター上でも遅延時間差情報を表示可能

カメラ関連

参考展示として8K対応高速度カメラ「FT-ONE-SS8K」を展示。1.25インチセンサーを搭載し、500fpsの高速度撮影が可能

自動追尾機能搭載4K切り出し装置「ZE-ONEA」は、タッチパネル操作で、4K映像の中から任意のサイズで切り出しポイントを設定し、HDコンテンツとして出力可能。指定したオブジェクトをリアルタイムに自動追尾し、切り出しも行える。また、FT-ONEシリーズと連動して、1回目の再生で追尾位置を記憶し、2回目以降の再生で記憶した位置をトレースすることが可能。本放送の前にトラッキングの動きを確認でき、必要に応じて修正も行える

リアルタイムフラッシュ光明滅補正装置「RFC-ONE」。HDベースバンドリアルタイム2フレーム微小遅延でカメラフラッシュ光等による点滅の自動補正が可能

ファイルベース関連

12G-SDIで入出力4系統を自由に切り替えて使用可能なマルチチャネルビデオサーバー「MBP-1000VS-12G」

IP関連・テロップ・バーチャル

ベースバンド/IP混在総合管理・監視・制御ソフトを展示。SDI(ベースバンド)映像機器とIP映像機器の混在する環境で、各種映像機器統合的に制御・監視するためのソフトウェアを展示

8K/4K対応字幕制作システム「NeON-SHV」は、従来機のNeON-VIIIと同等の操作性や機能のまま、スーパーハイビジョン放送(8K/4K)およびハイビジョン放送(2K)放送用字幕データに対応。なお、NeON-SHVは日本放送協会との共同開発製品。開発展示として、クラウドAIを活用した字幕の自動生成のデモを行っていた

4K対応ビデオライター「FVW-700-4K」は、挿入ポイントを映像で確認しながら、PCのタッチパネルモニターや、Wi-Fi接続したタブレット端末をなぞることで文字や図形を描画可能。テレビ番組でのお天気コーナーや、スポーツ解析の番組で活躍しそうだ

海外メーカー

■Dejero社(カナダ)

ライブストリーム用モバイルトランスミッタ「Dejero EnGo」は、高品質ビデオをエンコードし、複数IPネットワーク上で伝送。SDIやHDMIでカメラに直接接続か、バックパックで着用できるので、ニュース取材、スポーツ報道、ライブイベントを、遠隔地から移動しながら放送するのに最適だとしている

■Pixellot社(イスラエル)

自動カメラワークスポーツプロダクションシステム「Pixellot Standard」。複数のカメラを組み合わせたマルチカメラデバイスにより、定点カメラで競技場全体を撮影することが可能。デバイス内でマルチカメラ映像を自動的に合成し、競技フィールド全体の高解像度のパノラマ映像を生成して、試合を余すところなく収録、配信できるとしている