PRONEWS

  • imgABOUT
  • imgTWI
  • imgFB
  • imgYTU

トップ > 特集 > [How to Media Composer | First]Vol.01 「無償版」の意義

News

[How to Media Composer | First]Vol.01 「無償版」の意義

2017-09-06 掲載

txt:小池 拓 構成:編集部

(以下、順次公開予定)

「初めてのソフト」は「唯一の使えるソフト」となる可能性が高い

仕事柄、専門学校や大学で学生さんに映像編集ソフトの話をする機会をよく頂く。伺う先々で使っているソフトはそれぞれ異なるが、学生さん達にとってはそのソフトが「初めてのソフト」となり、時には四苦八苦しながら使い方を覚えていく。与えられたソフトで何年も作業をするので自然とそのソフトに習熟していき、恐らく就職の面接などで「~を使ってきました。~は使えます」という話になる。

ここで重要なのは「同種類のソフトを複数使いこなす必要はあまりない」ということだろう。特に学生の間は映像編集ソフトは何か1つあれば事足りる場合が多いはずで、与えられたソフトを覚えてしまった後に「別のソフトでこういうのもあるよ」と見せても恐らくほとんどの学生さんは興味をしめさないと思う。それぞれのソフトで機能的に多少の得手不得手があったとしても、既に使っているソフトと同種類のソフトをもう1つ覚える余裕があるなら他にやるべき課題などの作業が山のようにあるのだ。

なので学校での「初めてのソフト」は必然的に「唯一の使えるソフト」となる可能性は高い。それ故、学校さんもどのソフトを学生さん達に使ってもらうのかを常に検討されているし、多くのメーカーさんは学校での導入を大切なマーケットとして着目している。

次に業務の現場を考えてみる。Final Cut Pro 7(以下、FCP7)が進化を止めた2011年6月以降、業務で使用する映像編集ソフトをFCP7から他ソフトへ移行する動きが続いている。弊社でも「FCP7の機能を前提に新規導入するソフトの説明をしてほしい」というご依頼をひっきりなしに頂いている。

実際にトレーニングで伺う時には新規導入するソフトは既に決まっているわけだが、現場でお話を聞くと新しいソフトを決定するまでに長い時間を要することも少なくないようだ。理由は様々だが「新しいソフトに対する不安の払拭」である場合が多い印象だ。

特に映像編集ソフトは近年搭載されている機能の多くが横並び状態で、どのソフトでも出来ることはさほど変わらない。とはいえ「今までと同じ考え方、同じ作業で」出来るかと問われると、そういう訳にはいかない。ではどのぐらい同じで、どのぐらい違うのか、という「実情」をそれなりの具体性を持って確かめる必要があるし、それと同時に現場として大切なのは「慣れる」ことだと思う。

「使ったことがない」という不安は使うことでしか払拭できない。そのような場合にも便利な「30日動くお試し版」が多くのソフトに用意されているが、この30日というのは繁忙などでタイミングが悪ければあっという間に過ぎてしまい、気がつくと起動できなくなっていることもよく起こる。もっと自由に試せる環境があれば上記の確認もしやすくなるし、単純に新しいソフトに慣れるべく一連の操作を体験したいという要望にも気軽に対応できる。

以上のようなニーズに対して「無償版」というのはとても魅力的だ。学校さんとしては導入コストが圧倒的に下がるし、学生さんも自分のPCに気軽に入れて使うことが出来るから早く習熟できる。そしてその知識や経験はそのまま将来フルバージョンでの作業に無駄なく活かすことが出来る。

また、企業でも上記のような移行の検討や操作の体験以外にも、映像編集がメイン業務ではない他部署の方が簡単な作業に使うソフトとしてもコスト面で有利だし、映像メインの部署でのサポートも容易で、必要がでてくればフルバージョンへの移行が非常にスムーズに行える。

Avid Media Composerのインターフェースを誰でも無料で使えるAvid Media Composer | First(以下、MCF)は4月の発表の際にはかなりインパクトがあったように思う。当時会う人会う人に「出ましたね」と話題を振られたのを覚えている。

当然ながらフルバージョンからの機能制限はあるが、アビッドの言う「メディアのプロを志す人、学生、プロとしてキャリアをスタートしたばかりの人々」がフルバージョンと同じインターフェースを無料で使える意義は大きいと思う。気になっている人も多いだろう。

MCFは6月30日に入手可能となっているがまずはその入手の手順を紹介する。

Media Composer | Firstのダウンロードからセットアップまで

1. http://www.avid.com/ja/media-composer-firstにアクセスして右上の「無料で今すぐ入手」をクリック。

2.左下の「Get started now」をクリック。

3.Avidマスター・アカウントを作成する。もし既に持っている場合はログインをする。

4.「製品詳細とダウンロード・リンク」を表示させてMCFをダウンロードする。また必要があればムービーやサウンドのサンプルファイルもダウンロードすることができる。

インストール時の注意点としては、既にフルバージョンがインストールされているとMCFとの混在はできないとのことなので、事前にフルバージョンをアンインストールしておいた方がよいだろう。

インストール終了後、システムを再起動するとアプリケーションマネージャーが起動してAvidマスター・アカウントへのサインインを要求されるのでサインイン後MCFを起動する。

次回は、起動したMCFの使い勝手などを紹介していく。

【小池 拓】
(有)PST 代表取締役。1994年よりAvid、Autodesk、Apple、Adobeなど映像系ソフトのデモ、トレーニンングを行っている


[How to Media Composer | First] Vol.02

[ Category : ]
[ DATE : 2017-09-06 ]
[ TAG : ]

この記事に関連する記事一覧

[How to Media Composer | First]Vol.04 Media Composer Firstのエフェクトとファイルの書き出し

txt:小池 拓 構成:編集部 Media Composer First(以下:MCF)に搭載されているエフェクトはフルバージョンと比較すると限定されたものになっているが、多... 続きを読む

[How to Media Composer | First]Vol.03 Media Composer Firstの編集機能

txt:小池 拓 構成:編集部 今回は実際にMedia Composer First (以下:MCF)の編集機能を解説する。まずソースモニタでちょっとした便利機能を紹介し... 続きを読む

[How to Media Composer | First]Vol.02 Media Composer Firstの基本操作

txt:小池 拓 構成:編集部 Media Composer | Firstのプロジェクトの作成から起動まで Vol.02では、Media Composer | Fir... 続きを読む

特集記事

Inter BEE 2017 Inter BEE 2017
千葉幕張メッセにて開催されるInterBEE2017をレポート。
InterBEE2017の歩き方 InterBEE2017の歩き方
目的に合わせたブースをピックアップし、最小限の力で最大の効果が得られる最強の「Inter BEE 2017の歩き方」を紹介。
inside DaVinci 14 inside DaVinci 14
4月に行われたNAB2017にて発表となったDaVinci Resolve 14を紹介。
SIGGRAPH2016 How to Media Composer | First
誰でも無料で使えるAvid Media Composer | Firstのセットアップ方法や、使い勝手を解説していく。
QBEE2016 BIRTV 2017
中国・北京で開催されたアジア地区ではInterBEEと並ぶ大規模な放送機器展 BIRTVをレポート。
SIGGRAPH2017 SIGGRAPH2017
世界最大のCGとインタラクティブ技術の学会・展示会SIGGRAPH2017をレポート。
THE ROAD TO VR THE ROAD TO VR
幅広いジャンルで活用されているVRが、いかに普及、どのように進化していくのかを考える。
Digital Cinema Bülow VI~CineGear 2017 Digital Cinema Bülow VI~CineGear 2017
米国ハリウッドで開催された映画撮影機材の専門展示会 Cine Gear Expoをレポート。
QBEE2017 QBEE2017
九州放送機器展(QBEE)をいつもの会場練り歩き方式でレポート。
After Beat NAB SHOW 2017 After Beat NAB SHOW 2017
東京秋葉原のUDXにおいて開催されたAfterNABshowで今年のNABの総括を考える。
NAB2017 NAB2017
米国ネバダ州ラスベガスにて開催される世界最大の放送機器展覧会 2017 NAB Showをレポート。
SXSW2017 SXSW2017
米国テキサス州オースティンで開催された、SXSWをレポート。
CP+2017 CP+2017
カメラと写真の総合展示会、CP+2017をレポート。
CES2017 CES2017
世界最大の国際家電見本市、2017 International CESをレポート。
PRONEWS AWARD 2016 PRONEWS AWARD 2016
2016年は映像業界にとってどのような年だったのか。PRONEWS AWARDで部門ごとに振り返る。

トップ > 特集 > [How to Media Composer | First]Vol.01 「無償版」の意義