PRONEWS

  • imgABOUT
  • imgTWI
  • imgFB
  • imgYTU

トップ > 特集 > [Digital Cinema Bülow VII]Vol.06 Cine Gear探訪1:江夏由洋編〜カメラトレンドは「大判」。各社ラインアップも充実

News

[Digital Cinema Bülow VII]Vol.06 Cine Gear探訪1:江夏由洋編〜カメラトレンドは「大判」。各社ラインアップも充実

2018-06-06 掲載

txt:江夏由洋 構成:編集部

年々盛り上がりを見せるCine Gear Expo

お祭りイメージで機材が展示されていてる感じが、とてもいい。距離が近い!

映像機器の展示会といえばラスベガスで毎年4月に開かれるNABが有名で、その規模も世界最大といっていい。放送機器展という枠から発展し、数多くのカメラ、オーディオ機材、編集ワークフローなどが一気に集結する。その会場の広さだけでなく、参加企業の多さや、ブースの大きさ、そして来場する人の数は圧倒的だ。ところが最近、そのNABの2ヶ月後に開かれるCine Gear Expoにも参加する人たちが増えている。そして私も遅まきながら初参戦することになった。

Cine Gear Expoは毎年6月にハリウッドで開かれる。場所は様々な映画やドラマなどの撮影舞台になったパラマウントスタジオ。NABとの違いは、あくまでも「映画撮影」に特化した機材展示がコンセプトになっているところだ。ただ昨今、映画とテレビ、あるいは広告撮影などの機材やワークフローはかなり融合しているため、ミリオンスケールの制作だけにとらわれず、大小さまざまなプロダクションに合わせた機材などもCine Gear Expoでは多く展示されている。ミラーレスカメラだけでなく、三脚やモニターなど、誰もが所有できるようなものも沢山見ることができるのだ。

また実際の撮影スタジオを使って開かれるので、各ブースの大きさは広くもなく、会場規模もNABに比べ小さいのだが、なんといっても本場ハリウッドのパラマウントスタジオを使って開かれるとなれば、展示する企業と参加する人たちの距離感が圧倒的に近い印象だ。外のブースはみんなテントだし、通路も狭い、運営もちょっと雑、みんなビール片手にワイワイやっているという展示会といえる。

新製品発表も多いCine Gear Expo。カールツアイスのSupreme Primeも初お披露目

ただ最近、NABではなくCine Gear Expoに重点を置く企業が増えている。例えばRED Digital CinemaなどはNABからの撤退を3年前に決定し、展示会はこのCine Gearだけに絞っているし、SonyもこのCine GearにあわせてハイエンドデジタルシネマカメラVENICEの新機能をここで発表。カールツァイスの新製品も今年はこのCine Gear Expoで初お披露目となった。今年始めて訪れたため、その盛り上がりを過去と比較することはできないが、とにかく人が多い!というのと明らかに年々注目度を上げている展示会と言っていいだろう。

トレンドは「大判」。各社ラインアップも充実

映画アバターの続編もVENICEで撮影。展示のメインに 実際に使われた特別仕様のVENICE。センサー部と記録部がケーブルで繋がれている

今年のデジタルシネマのトレンドはズバリ「大判」である。Sonyは去年発表したVENICEを更にバージョンアップさせ、ハイスピード撮影などの機能も含めて新しい発表を行った。ブースでは映画「アバター」の続編でVENICEが使われていることを展示のメインに掲げ、実際のアバターで投入された特別仕様のVENICEを展示。VENICEが捉える美しい映像や、16bitシーンリニアが繋ぐ効率的なワークフローが各所で実戦投入されていることを発表していた。いよいよソニーのフルサイズのデジタルシネマがハリウッドで本格起動することになる。

ALEXA LF。ARRIもいよいよラージフォーマットへ C700のフルサイズバージョンも

またARRIはALEXA LFで、REDはVV Monstroでラージフォーマットのカメラをラインナップにあげ、CanonもC700のフルサイズバージョンを発表し、カールツァイスはフルサイズ対応のプライムレンズセット「Supreme Primeシリーズ」のリリースを発表。デジタルシネマはS35mmの枠を飛び越えて、フルサイズ規格の世界へ本格的に進むことになった。これによって、あらゆる角度から、フイルムが描き続けたアナログの世界は完全にデジタルによって置き換えられることになる。

新製品GEMINIの低照度比較。2ストップDレンジを動かすことができる

個人的にはREDのブースも印象的だった。しばらくNABでも見ていなかったのもあるが、非常にシンプルな展示スタイルわかりやすかった。新発売となるカメラGEMINIの低照度による比較撮影を中心に、最高スペックを誇るVV Monstroを展示。PanavisonではREDとの共同開発で完成したカメラMillennium DXL2の実機にふれることができた。R3Dが持つさらなる未来にはいつもワクワクさせられる。

Millennium DXL2。デザインも秀逸

ミラーレスも注目。照明や三脚、モニターも

MKXもいよいよ6月リリース予定。X-H1との組み合わせでミラーレス動画の歴史を変える

一方でミラーレスのソリューションも市場は活性化している。富士フイルムは6月中旬には出荷を予定しているシネマレンズのMKXをメインに掲げ、今年の頭に発売となったX-H1とのシネマワークフローを展示。ハリウッドのズームレンズを支えてきたFUJINONの技術がいよいよ自社のカメラで開花することになる。Sonyのαシリーズも人気で、会場では多くの人がカメラを手にとって新しい可能性を探っていた。

Cine Gear Expoでは照明機材が豊富に展示されているのも特徴だ。光源がLEDメインとなる中で、色温度やRGBによるコントロールがより自由度を増し、価格を抑えたシリーズが数多くのブースで展開されていた。三脚やモニターの展示も様々で、オールドニューヨークのセットの中を歩きながら各テントを回るのは実に楽しい。あっという間に2日間が過ぎてしまった。

ハリウッドを支える日本の技術力

またレンズやカメラに込められた日本の技術力の高さを実感。本場ハリウッドを日本の様々なブランドが支えていることを見られたのも少し誇らしかった。一方でハリウッドの映画産業はとても開放的だ。こういった機会を通じて全ての人に次世代の可能性を提案する姿勢は素晴らしいと思った。是非ともまた来年訪れたいと感じる。

txt:江夏由洋 構成:編集部
Vol.05 [Digital Cinema Bülow VII] Vol.07

[ Category : , ]
[ DATE : 2018-06-06 ]
[ TAG : ]

この記事に関連する記事一覧

[QBEE2018]Vol.02 九州放送機器展2日目。外は豪雨でも中は熱いぜ!

txt/movie:MonkeyHills(岡英史&猿田守一) 構成:編集部 今年も雨だったQBEE最終日 QBEE最終日は土砂降りの雨の中からスタート。さすがに開場時... 続きを読む

[QBEE2018]Vol.01 九州放送機器展の初日。隠れたお宝を探せ!

txt/movie:MonkeyHills(岡英史&猿田守一) 構成:編集部 QBEE初日を迎えて QBEEの始まりはいつも雨、レインマンは誰だ?! QB... 続きを読む

[QBEE2018]Vol.00 恒例となった九州放送機器展、今年は“嵐”の予感?!〜事前予習編

txt岡英史 構成:編集部 搬入DAY 毎年前日はド晴天な会場 7月の予定は毎年恒例の九州放送機器展からスタートする。良く聞かれるのは「NABにも行ってる... 続きを読む

[Digital Cinema Bülow VII~Cine Gear 2018]Vol.05 Cine Gearでシネマ業界注目のレンズメーカーを拝見 レンズ/周辺機器編

txt:編集部 構成:編集部 ATOMOSブース:Sumo19に対応する「AtomOS 9.1」を発表 Cine Gearの展示会場の注目は、レンズメーカーの展示だ。シ... 続きを読む

[Digital Cinema Bülow VII~Cine Gear 2018]Vol.04 ラージセンサー搭載のデジタルシネマカメラに注目

txt・構成:編集部 今年のCine Gearの展示ブースから注目を挙げるならば、各社からリリースが相次いでいるラージセンサー搭載のデジタルシネマカメラだろう。RED MON... 続きを読む

[Digital Cinema Bülow VII]Vol.10 Cine Gear探訪5:栁下隆之編〜レンズ、アクセサリーで気になったもの

txt:栁下隆之 構成:編集部 暑い!熱い!会場から いやいや、これは参った!と思うほどの、2日目の入場もまさかの行列。入り口のセキュリティーチェック待ちなのだが、10... 続きを読む

[Digital Cinema Bülow VII]Vol.02 パナソニック三井氏に高いNR効果を発揮するAU-EVA1の新ファームウェアについて聞く

txt・構成:編集部 カメラに強力なノイズリダクション搭載でポストプロダクションの負担軽減へ パナソニックは、シネマカメラのVARICAMシリーズや、最新ファームウェア... 続きを読む

[Digital Cinema Bülow VII]Vol.09 Cine Gear探訪4:岡英史編〜大人の遊園地で刺激的な日々を満喫

txt:岡英史 構成:編集部 ■Cine Gear EXPOブラリ まさに映画業界裏方の遊園地! Paramount Pictures ... 続きを読む

[Digital Cinema Bülow VII~Cine Gear 2018]Vol.03 カールツァイス小倉氏にラージフォーマット対応Supreme Primeについて聞く

txt・構成:編集部 Supreme Primeのルック、小型化、軽量を実現できた理由を明かす! カールツァイスは5月24日、新しいハイエンドシネレンズシリーズ「Sup... 続きを読む

特集記事

QBEE2018 QBEE2018
九州放送機器展(QBEE)をいつもの会場練り歩き方式でレポート。
inside DaVinci 15 inside DaVinci 15
史上最大のアップデートを実現したと言われるDaVinci Resolve 15に関する最新動向をまとめてみた。
Cine Gear Expo 2018 Cine Gear Expo 2018
米ハリウッドの中心、パラマウントスタジオで開催された「Cine Gear Expo」をレポート。
After Beat NAB SHOW 2018 After Beat NAB SHOW 2018
東京・秋葉原で開催された「After NAB Show Tokyo 2018」をレポート。
NAB2018 スペシャルレポート NAB2018
世界最大の放送機器展覧会「2018 NAB Show(NAB2018)」をレポート。
Your Choice?GH5 or GH5S Your Choice?GH5 or GH5S
映像業界で活躍中のカメラマンやディレクターに聞く「GH5」と「GH5S」の選び方。
SXSW2018 SXSW2018
米国テキサス州オースティンで開催されたSXSWをレポート。
CP+2018 CP+2018
パシフィコ横浜にて開催されたカメラと写真の総合展示会「CP+2018」をレポート。
新世紀シネマレンズ漂流:最新単焦点レンズ編 新世紀シネマレンズ漂流:最新単焦点レンズ編
2017年から2018年にかけて発売する、人気のスチルカメラ用レンズも含めた最新の単焦点シネレンズを紹介。
CES2018 CES2018
米国ラスベガスで開催された世界最大の国際家電見本市 CES2018をレポート。
最新カメラ探訪2018 最新カメラ探訪2018
国内3大メーカーが世に問う「映像表現を進化させるプロダクト」とは?最新カメラ事情を紹介。
PRONEWS AWARD 2017 PRONEWS AWARD 2017
2017年は映像業界にとってどのような年だったのか。PRONEWS AWARDで部門ごとに振り返る。
Inter BEE 2017 Inter BEE 2017
千葉幕張メッセにて開催されるInterBEE2017をレポート。
InterBEE2017の歩き方 InterBEE2017の歩き方
目的に合わせたブースをピックアップし、最小限の力で最大の効果が得られる最強の「Inter BEE 2017の歩き方」を紹介。
inside DaVinci 14 inside DaVinci 14
4月に行われたNAB2017にて発表となったDaVinci Resolve 14を紹介。

トップ > 特集 > [Digital Cinema Bülow VII]Vol.06 Cine Gear探訪1:江夏由洋編〜カメラトレンドは「大判」。各社ラインアップも充実