PRONEWS

  • imgABOUT
  • imgTWI
  • imgFB
  • imgYTU

トップ > 特集 > [新世紀シネマレンズ漂流:もの作りの現場から]Vol.05 FUJINONのMK50-135mm T2.9に最適化されたSLR Magic Anamorphot…

News

[新世紀シネマレンズ漂流:もの作りの現場から]Vol.05 FUJINONのMK50-135mm T2.9に最適化されたSLR Magic Anamorphot-65 1.33x Anamorphic Adapter試用レポート

2018-10-30 掲載

txt:ヤギシタヨシカズ 構成:編集部

アナモフィックレンズアダプターとは?

手軽にシネスコが試せるアダプター「SLR Magic Anamorphot-65 1.33x Anamorphic Adapter」を試用してみました。

我々が最近利用しているビデオカメラの多くは、16:9のアスペクト比で撮影することを前提に作られています。これらのカメラで16:9よりも横に長いシネマスコープ(2.39:1)のアスペクト比を再現するには上下をクロップしないといけなく、画質の低下は避けられませんでした。SLR Magic Anamorphot-65を使えば、横方向を圧縮して撮影することによりセンサーの全面を使ってシネマスコープサイズを実現できます。今回は試してはいませんが、開放付近での横一線に伸びるフレアや被写体前後のボケ味などアナモフィックならではの特徴的な特性が表現としても使われています。

撮影からの流れを解説すると、横に圧縮して記録し、ポスプロで横を伸ばす、あるいは縦を潰して2.39:1の縦横比に戻します。この時に被写体が正しい縦横比に戻す作業を行うことによって、センサー全面を利用して画質向上を狙うというものです。

16:9のセンサーを例に取って図解するとこのような形になります。

今回紹介するSLR Magic Anamorphot-65 1.33x Anamorphic Adapterは、FUJINONのMK50-135mm T2.9に最適化されています。

外観から見ていきましょう。重量は780g。見た目の印象よりも軽かったです。可動部分があり、中に空洞があるので、このサイズのワイコンなどをイメージすると少し拍子抜けするような軽さです。

「SLR Magic Anamorphot-65 1.33x Anamorphic Adapter」の外観

レンズを前から覗いてみると、楕円型の形状になっているのがわかります。

アナモフィックレンズアダプターにもフォーカスリングがあります。レンズでフォーカスを合わせて、アナモフィックレンズアダプターでもフォーカスを合わせるという作業が必要になります。実際の撮影手順は従来のように巻き尺で被写体との距離を測り、レンズでフォーカスをセット、その後アダプターで画面を見ながらフォーカスを確認する作業が必要になります。

アナモフィックレンズアダプターの装着

筆者所有のカメラ、レンズで使用してみました。

FUJINONのMK50-135mm T2.9に最適化されていますが、MK18-55mm T2.9でも利用可能です。ただし、おおむね30mmよりワイド側ではケラレます。今回は準備できませんでしたが、アナモフィックレンズアダプターの下にもロッドなどを介して支持することを推奨します。

縦長になってしまう映像を現場でモニターするために、筆者の場合は所有するSmall HD 502のメニューから縦横比を設定することでノーマルに戻すことができました。

FS7 IIの4Kでの撮影

16:9で撮影したものがこちらです。

アナモフィックレンズアダプターを利用したものがこちらです。上下の画角はそのままで、横にだけ広がった範囲を撮影できます。

なお、このアナモフィックレンズアダプターを装着すると、少し描写が柔らかい感じになる傾向があるので、そういったタッチを狙った作品には適していると思いました。また、アダプターを付けたことによってファクターを考慮する必要はないように感じましたので、アダプターを使用していない時と絞りは変わりません。

ポスプロで映像の比率を戻す

記録したサイズ3840×2160は、編集ソフトで縦横位の設定を変更して利用してください。Adobe Premiere Proの場合、プロジェクトウィンドウからクリップを右クリック→「変更」→「フッテージを変換」でこちらのメニューが出ますので、「ピクセル縦横比」グループから「ピクセル縦横比を指定:」メニューを選択し、「HDアナモルフィック 1080(1.333)」を選択してください。

今回のテストを通して、今まで個人で手を出し辛かったアナモルフィック撮影が、これによって手軽に試すことができるようになりました。選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか?

機材協力:ジュエ株式会社

txt:ヤギシタヨシカズ 構成:編集部
Vol.04 [新世紀シネマレンズ漂流:もの作りの現場から] Vol.06

[ Category : ]
[ DATE : 2018-10-30 ]
[ TAG : ]

この記事に関連する記事一覧

[新世紀シネマレンズ漂流]番外編 シグマ山木社長インタビュー。同社シネレンズが映画「トップガン マーヴェリック / Top Gun:Maverick」で使われた背景を語る

txt・構成:編集部 トム・クルーズ主演映画「トップガン マーヴェリック / Top Gun:Maverick」の撮影でシグマシネレンズが大活躍 シグマはIBC 201... 続きを読む

[新世紀シネマレンズ漂流:フィールドインプレッション編]Vol.04 柔らかい表現を可能にしたキヤノンプライムレンズ「Sumire Prime」をテストする

txt:倉田良太 構成:編集部 ミュージックビデオをSumire Primeで撮影 シネマレンズレビュー、今回は柔らかな映像描写を実現したキヤノンのPLマウントのプライ... 続きを読む

[新世紀シネマレンズ漂流:フィールドインプレッション編]Vol.03 業界で噂のシグマ製シネレンズ4本をテストする

txt:倉田良太 構成:編集部 ソニーのα7 IIIとシグマのプライムレンズを組み合わせて撮影 さて今回はシグマ編。シグマのHigh Speed Prime Lineの... 続きを読む

[新世紀シネマレンズ漂流:フィールドインプレッション編]Vol.02 コシナのフォクトレンダーのソニーEマウント3本をテストする

txt:倉田良太 構成:編集部 ラインナップが充実のフォクトレンダーEマウント用レンズ さてレンズテスト編第一回は株式会社コシナのフォクトレンダー。 フォクト... 続きを読む

[新世紀シネマレンズ漂流:フィールドインプレッション編]Vol.01 映像制作に使える最新トレンドとは?

txt:倉田良太 構成:編集部 レンズついて再び考えてみよう 定期的なシリーズでお届け中の「新世紀シネマレンズ漂流」。今回も映画産業を支える映像の要、シネマレンズを中心... 続きを読む

富士フイルム、ラージフォーマット対応で小型軽量を実現したシネマカメラ用ズームレンズ「Premista」登場。開発の背景について聞く

富士フイルムは4月3日、ラージフォーマットセンサー対応のシネマカメラ用ズームレンズPremistaを発表。ラスベガスで開催されたNAB2019では、Premista発表のプレスカン... 続きを読む

[新世紀シネマレンズ漂流:もの作りの現場から編]Vol.02 会津工場見学でわかった、シグマの交換レンズが選ばれる理由

txt・構成:編集部 シグマレンズが選ばれる理由を探しに行く 最近、撮影現場でよく耳にするのが、「シグマのレンズを選んだ」という会話だ。描写性能にこだわった「SIGMA... 続きを読む

[新世紀シネマレンズ漂流:もの作りの現場から編]Vol.03 会津から日本全国で活躍中のグリッド椿氏に交換レンズ選びについて聞く

txt・構成:編集部 福島県会津若松市から全国を駆け回って活動するグリッドの椿英明氏は、ウェディングからテレビCM、エクストリームスポーツまで、幅広いジャンルで活躍中だ。そん... 続きを読む

[新世紀シネマレンズ漂流:もの作りの現場から編]Vol.04 富士フイルムに4K/8Kレンズを支えるナノレベルの独自製造技術を聞く

txt・構成:編集部 富士フイルムのFUJINONレンズは、1962年にカラー放送向けテレビカメラ用レンズを開発して以来、驚くような製品開発を続けている。1979年世界初HD... 続きを読む

特集記事

Inter BEE 2019 Inter BEE 2019
千葉幕張メッセにて開催される国際放送機器展“Inter BEE“をレポート。
InterBEE 2019の歩き方 InterBEE 2019の歩き方
今年もInterBEEの歩き方をジャンル別にピックアップし、6種類のコースを紹介。
Film Shooting Rhapsody Film Shooting Rhapsody
フィルム撮影の経験をしたい人に向けてフィルム撮影で必要な各種の工程について解説していく。
IBC2019 IBC2019
欧州最大の業務用映像・音響の専門展示会「IBC2019」をレポート。
新世紀シネマレンズ漂流 新世紀シネマレンズ漂流
シネマレンズを中心に一眼やミラーレスデジタルカメラの動画撮影機能と組み合わせて使われる交換レンズの最新動向を紹介する。
BIRTV2019 BIRTV2019
中国・北京の中国国際展覧中心で開催された展示会「BIRTV 2019」をレポート。
SIGGRAPH2019 SIGGRAPH2019
世界最大のコンピュータグラフィックスとインタラクティブ技術に関する学会・展示会SIGGRAPH2019をレポート。
QBEE2019 QBEE2019
九州放送機器展(QBEE)をいつもの会場練り歩き方式でレポート。
4K・8K映像技術展Report 4K・8K映像技術展Report
東京ビッグサイト青海展示棟にて開催された4K・8K映像技術などの最新技術が一堂に出展する「通信・放送Week2019」をレポート。
DSJ2019 DSJ2019
幕張メッセで開催された国内最大のデジタルサイネージの展示会「DSJ2019」をレポート。
Digital Cinema Bülow VIII~Cine Gear 2019 Digital Cinema Bülow VIII~Cine Gear 2019
米国ハリウッドのパラマウントスタジオ内で開催された映画撮影機材の専門展示会「Cine Gear Expo」をレポート。
After Beat NAB SHOW 2019 After Beat NAB SHOW 2019
東京・秋葉原のUDXにて開催されたAfter NAB Show 2019をレポート。
NAB2019 NAB2019
米国ネバダ州ラスベガスにて開催される世界最大の放送機器展覧会「NAB2019」をレポート。
SXSW2019 SXSW2019
テキサス州オースティンで開催されたSXSW2019をレポート。
CP+2019 CP+2019
パシフィコ横浜にて開催されたカメラと写真の総合展示会「CP+2019」をレポート。

トップ > 特集 > [新世紀シネマレンズ漂流:もの作りの現場から]Vol.05 FUJINONのMK50-135mm T2.9に最適化されたSLR Magic Anamorphot-65 1.33x Anamorphic Adapter試用レポート