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[InterBEE 2017の歩き方]Cコース:スタジオ&配信機材の最前線 〜スイッチャー/コンバータ/音響コース

2017-11-08 掲載

Cコース:スタジオ&配信機材の最前線

IP伝送は当初、ASPEN、AIMS、NMI、VSF、NDIなどいくつかの団体が規格を提唱していたが、現在ではIP Live Production SystemとAIMS(Alliance for IP Media Solutions)が有力でどちらか一方または両方が融合した規格に落ち着くものと思われる。そうはいっても現行のSDIが消滅するわけではなく、12G-SDIと呼ばれるHD上位互換の規格で残っていくだろう。これは光伝送にも対応しているため、数メートルなら同軸、長距離なら光という運用に落ち着くと予想される。

現行のHDに4K/8Kという新たなフォーマットが出ることで、相互変換が必要になってくる。さらに接続インターフェイスも同軸、光ファイバー、IPの種類があるので、これらの変換も伴ってくる。現在こうした変換を行うためのコンバーターが各社から発表されており、種類も豊富になってきた。また、HDと4K/8Kではガンマやダイナミックレンジが異る場合があり、こうした変換に対応した機種も出始めている。

オーディオ業界は10年以上前にこうした洗礼を受けており、マルチケーブルを使う現場は少なくなってきている。ただ、規格が数種類あり、普及の足かせになっているという面もあるようだ。放送業界ではラウドネスは落ち着きワイヤレスマイクのデジタル化が進みつつある。従来のアナログは残るもののA型はデジタルに一本化されていくだろう。ただし、使用する帯域が今までと違っていくつかあり、どの帯域を使うのかや、双方向通信に対応しているための利便性をどこまで求めるかで機能的な差が生まれてくる。

ビデオ、オーディオともに新たな規格の誕生やそれに向けての多様化に対応するべく、今年は非常ににぎやかになりそうである。

01 Blackmagic Design[#8211]

ブラックマジックデザインは毎年、NABやIBCでたくさんの新製品を発表するのが半ば恒例となっている。今年も興味深い製品が多数発表されていたが、InterBEEブースでの大きなトピックはFairlightのDAW機能を統合してメジャーアップデートした「DaVinci Resolve 14」と、12G‑SDIインターフェースを採用したUHD対応の「Ultimatte 12」になるのではないかと予想される。

FairlightやUltimatteは、2016年にブラックマジックデザインの傘下になり、新製品の行方が注目されていたが、思ったより早い段階での新製品発表となったといえよう。DaVinci Resolveは元々のDIの機能に編集機能が統合強化され、今回のDAW機能の統合となるわけだが、これによりDaVinci Resolve 14を核として映像制作に関わる全ての作業を1つのプラットホームで行うことができるようになった。これで制作過程における中間素材を統一することが可能になり、より作業性が向上した環境を構築することができる。それぞれの作業においてより専門的に対応するための新製品として「DaVinci Resolve Micro Panel」や「DaVinci Resolve Mini Panel」などのハードウェアコントロールパネルも新しく登場。ほかにも新製品として「ATEM Television Studio HD」や「Web Presenter」、「URSA Mini Pro」なども出展予定。

02 アスク / ディストーム[#7307]

NewTek NDIテクノロジーをベースとした映像、音声、制御系コマンドの双方向伝送を可能とするワークフローを実機紹介する。新製品のTriCasterシリーズの最上位機種で4K UHD対応/16入力ライブプロダクションシステム「TriCaster TC1」やイーサネットケーブル一本で、映像、音声、制御、タリー、電源をサポートするNDI対応PTZカメラ「NewTek NDI PTZ」、Wi-Fi機能サポート、また、イーサネットケーブル一本で、映像、音声、制御、タリー、電源をサポートする「Connect Spark」などを展示する。

また、Viz Trio社製ソフトウェア搭載のグラフィックスサーバー「NVG1 NewTek-Vizrt IPグラフィックスサーバー」も参考出品する。

03 JVCケンウッド[#6110]

最近のJVCケンウッドは、カメラだけでなくライブ中継ソリューションにも力を入れている。NABやIBCでもPeplink社とコラボレーションしたIP伝送システム「ProHD Bridge」シリーズによるライブ中継用IPソリューションを展示。InterBEEでもこちらを出展するのではないかと予想される。

この伝送システムは小型ビデオカメラ「GY-HM200/HM660/HM850/HM890」のほか、HD PTZリモートカメラ「KY-PZ100U」、リモートコントロールユニット「RM-LP100」、スイッチャーなどから構成されており、撮影からネットワーク伝送、編集、グラフィックオーバーレイ、Webページヘの埋め込み、配信という一連の作業をトータルで実現できる。もちろん主力のカメラやモニターなども出展する。

04 システムファイブ[#5506]

オープンスタジオやイベントの各種ライブをリアルタイムに伝送が可能な小型スマート中継車「SMART PROCAST」を展示。少人数でのオペレーションで中継が行え、車体に搭載した高感度旋回台カメラで夜間の監視や災害時の現場情報などを映し出すソリューションにも対応。搭載可能機材としてライブビデオ制作システム「TriCasterTC1」や4Kレコーダ「Shogun Studio」、H.265ポータブル映像伝送システム「TVU One V2」があり、こちらと組み合わせて展示を行う。

また、「陸」「海」「空」のエリアに特化した撮影機材のコーナーでは、ジンバルの「Ronin 2」やカメラサポートシステムの「EasyRIG」、淡水湖や海中を自由に探索できる水中ドローンの「PowerRay Wizard」、悪天候の中でも広範囲の地域をカバーできる業務用ドローンの「M210 RTK」を展示する。

05 スターコミュニケーションズ/TVU Networks[#4609]

スターコミュニケーションズはTVU Networks社やPARALINX社のワイヤレス映像伝送システムなどを取り扱っており、今回は最新のH.265/HEVCエンコード技術を搭載した小型IP映像送信機「TVU One V2」や、200Mbps以上の伝送レートを実現した「TVU Router」などの新製品を出展する。

また、関連ソフトウェア製品としてプログレッシブダウンロードや双方向VoIP等をサポートした「TVU Software Version 6.0」、昨年参考出展した公衆インターネット回線を介して最大6台のカメラ映像を同期して伝送できる「TVU RPS」、車載搭載可能なラックマウント型TVUエンコーダー「TVU MLink」、カメラ不要のスマートフォン型ライブ中継システム「TVU Anywhere」なども展示する。

06 朋栄[#4609]

朋栄はビデオスイッチャーやバーチャルシステムなどスタジオ機器を手掛けており、4Kへの対応も比較的早い時期から進めていた。4K対応のスタジオ機器としてはIP対応にも積極的にとりくんでいる。また、小規模なスタジオでは12G-SDIを選択するところも多く、4K対応のビデオ機器としてIPだけでなく12G-SDIの対応も必要になってくる。

今回は4K対応のビデオ機器の新製品としてマルチチャネルビデオサーバー「MBP-1000VS」シリーズを出展する。このサーバーはXAVCコーデックを4系統搭載し、各系統12G-SDIまたはQuad link 3G-SDIで映像の入出力が可能で同時収録、再生に対応。12G-SDIまたはQuad link 3G-SDIで映像の入出力ができ、オプションのLTOにバックアップや収録を行うことができるようになっている。そのほかの新製品として、被写体への激しいフラッシュ光による画面の明滅をリアルタイムに補正し、自動的に除去可能なリアルタイムフラッシュコレクタ「RFC-ONE」やフレームレートコンバータ「InSync MCC-4K」も注目だろう。

07 ローランド[#3414]

ローランドは毎年のように基本的な機能を備えたオーソドックスな小型ビデオスイッチャーや、イベントなどの使用に便利なスイッチャーなどの新製品を発表・展示している。ビデオ的なスタイルではカメラなど複数のソースからの映像を1つにまとめるのが一般的なスイッチャーの概念だが、ローランドでは複数のソースを複数に出力するモデルがあり、新たな視点の製品といえる。

今回のローランドブースの目玉は世界初展示となるSDIとHDMI両対応の6chビデオスイッチャー「V-60HD」。全入力にはFS(フレームシンクロナイザー)を内蔵し、SDI/HDMI/RGBの6つの映像と2つの静止画をシームレスに切り替えることができる。また、発表したばかりの新製品マルチフォーマットスイッチャー「XS-62S」やマルチ・フォーマット・ビデオスイッチャー定番機をブラッシュアップした「V-800HDMKII」なども展示する。

既存の製品では、ライブミキシングコンソール「M-5000」と「M-5000C」や池上通信機の「iHTR-100A」を使用した映像スイッチャー、テロッパー、カメラ調整などを遠隔地から操作を実現するリモートプロダクションのデモが注目になるだろう。

08 ATENジャパン[#3301]

ファイルベースでの収録や編集作業が一般化し、個人事務所でも複数のPCを使い分けて運用することも多くなっている。さらに、収録素材もメモリーの受け渡しからクラウドを介したやり取りに向かいつつあり、サーバーやルーターもプロダクションの規模に応じて多くなってくるのが現状だ。そこで、1組のコンソール(モニターやキーボード)を切り替えて複数のPCと接続する必要があり、そうした機器を開発しているのがATENジャパンである。

ITの業界では古くから複数のサーバーを管理するために機器を利用していたが、対応できるモニターの解像度がSVGAクラスでビデオ業界で利用するには物足りなかった。今回同社が出展するのは16入力16出力のモジュール式マトリックススイッチャー「VM1600」や新製品のIP-KVMエクステンダー「KE89」シリーズなどで、国内外の放送局やポスプロでの利用が広がっているマトリックスマネジャーソフトウェア(CCKM)を組み合わせたIP-KVMマトリックスシステムやビデオ用分配器、エクステンダー、コンバーターなども披露される。

09 タスカム/ティアック[#2211]

ティアックはインターネット生放送用バウンダリーコンデンサーマイク「TM-90BM」やインターネット生放送用グースネックコンデンサーマイク「TM-95GN」のほか、動画撮影用ショットガンマイクTM-150SGといったネット配信に最適な各種マイクロホンのほか、USBオーディオ/インターフェース「US-1×2」やピンマイクレコーダー「DR-10L」といった新製品を出展する。

また、新製品として32チャンネルのアナログライン入力/出力信号をDanteに変換するコンバーター「ML-32D」や、16チャンネルの「ML-16D」を展示。複数のマイク入力をDanteなどのデジタル信号に一本化するコンバーターは各社からすでに発売されているが、複数のライン入出力をDanteに変換するというところが特徴的だ。ティアックは各種小型レコーダーも数多く発売しているが、頻繁にアップデートが発表されており、より使いやすくなっている。

※掲載しているブース写真は過去に開催されたイベントのものです。
Bコース [Inter BEE 2017の歩き方] Dコース

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[ DATE : 2017-11-08 ]
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