PRONEWS

  • imgABOUT
  • imgTWI
  • imgFB
  • imgYTU

トップ > 特集 > [BIRTV2018]Vol.04 ジンバル製品で気になったあれこれ

News

[BIRTV2018]Vol.04 ジンバル製品で気になったあれこれ

2018-08-30 掲載

txt:小寺信良 構成:編集部

激戦区の軽量カメラシステム向けジンバル

プロからすれば当たり前のものだが、一般的にはほとんど興味を持たれないというジャンルがある。その最たるものが、「ジンバル」ではないだろうか。一時期Go Pro用やスマホ用ジンバルが人気を集めたことがあったが、実際にそれらを使っていた人たちには、アマチュアは少ない。何らかの形で映像を生業にしていた人たちである。

現在プロ用ジンバルの大手は、DJIだろう。RoninおよびRonin-2は、あっという間にFREEFLYのMōVIを追い越して、シネマ撮影では欠かせない存在となった。

一方で、もっとシンプルかつ軽量なカメラシステム向けジンバルは、決め手がなく激戦区となっている。Ronin-Sの登場で一定の道筋はついたものの、BIRTVではまだまだ決着が着いたとは思えない、沢山の競合製品を見かけた。

Feiyu Tech

ジンバル世界では老舗ブランドのFeiyu Techブース

その一つが、Feiyu TechのAKシリーズである。Feiyu Techは、有象無象あるジンバルメーカーの中で、Go Pro用ジンバルをいち早く日本のAmazonで販売し、認知度を得たメーカーだ。

同社新モデルのAK4000

AK4000は今年の新製品で、ペイロード4kgを誇るシングルハンドルのカメラジンバルだ。パン・チルトをコントロールするためのジョイスティックのほか、左サイドに様々なコントロールを割り付けられるマジックリングを装備したのがポイント。ジョイスティックでは制御できない残りの1軸の制御のほか、カメラのズームやフォーカスのコントロールが可能。レンズのリングを回すためのコントロールキットも標準で付属する。

タッチパネルと横のマジックリングがポイント

またタッチパネル式液晶画面を備え、モードや設定変更も本体のみで行なえる。加えてシャッター制御も可能で、長時間露光や自動回転しながらのタイムラプス撮影も可能になっている。価格は3700元というから、日本円に換算すれば6万円強といったところか。

2.7kgまで載せされる中級機AK2000

ペイロードが2.7kgの姉妹機、AK2000は2400元で、日本円では4万円前後。多彩な機能を持つジンバルがこの価格とは、2年前では考えられなかったことである。

Shenzhen Hontoo Technology

ジンバルスタビライザーのベンチャーShenzhen Hontoo Technology

こうしたシングルハンドのジンバル撮影をサポートするデバイスもある。メインホールの2階奥に小さなブースを出していたShenzhen Hontoo Technologyはまだ立ちあがったばかりのベンチャーで、販社を探している最中だというが、ベストタイプのスタビライザーアームを開発している。

この手のサポートギアは、探せばいくらでも見つかるものではあるが、同程度の品質ながら安いというだけで、中国では勝負になる。上位モデルでも約3000元(5万円前後)というから、かなり安い。ミラーレスや軽量レンズ付き一眼の動画撮影なら、10万円もかけずにスタビライズ撮影ができる世界がやってきそうだ。

伸縮可能なアームが付いたスタビライザ「HT-0504」、約3000元(5万円前後) こちらはダンパー付きモデル「HT-0505」、2600元(約4万3千円)

Coman

日本のAmazonにも出店しているComan

一方で中国の三脚メーカーも、工作精度も含め徐々に力を付けてきている。特に軽量と堅牢性で人気が高いカーボンファイバー製の三脚は、中国ではアルミと比較してもそれほど高いものではなくなってきている。

すでに日本のAmazonにも販路を持つComanでは、カーボンファイバー製のモノポール「DX428CQ5」(Max1910mm/4段)が、簡易ボールヘッド付きで93米ドルと、かなり低価格だ。ただしこれは工場出荷価格で、実際には販売店の利益や送料等で多少高くなるだろう。だが機動性重視の海外展示会場取材用途としては、軽くて安いモノポールは1本欲しいところだ。

カーボン製モノポール「DX428CQ5」が93米ドル

完璧なものを求めれば、それだけコストがかかるし、チャンスを逃す可能性もある。それでも仕事として完璧を求められる現場が多いため、機材においても完璧なものを求めざるを得ないのが日本の映像業界の現状だ。

一方で完璧さを求めずにコストを下げ、あとはスピード感で回していくのが中国流である。とはいえ中国もだんだん製造の精度が上がっており、以前は10個買って2個動けば御の字ぐらいだったのが、10個買って7つぐらいは動くようになってきている。そういった国とうまく付き合っていくセンスが、今の日本に求められているのかもしれない。

txt:小寺信良 構成:編集部
Vol.03 [BIRTV 2018] Vol.05

[ Category : , ]
[ DATE : 2018-08-30 ]
[ TAG : ]

この記事に関連する記事一覧

[SXSW2018]Vol.10 SXSWワールドプレミアから全国上映へ「旅するダンボール」ができるまで

txt:猪蔵 編集部/ 構成:編集部 現地での反響を受け広がる上映の道 アカデミー賞とカンヌ映画祭をつなぐのはSXSW Film部門ではないのか?と言われるほど... 続きを読む

[Photokina2018]Vol.04 スチルカメラの祭典から動画系の情報をお届け

txt:手塚一佳 構成:編集部 Photokina2018は単にスチルカメラの祭典というだけではない。そもそも今や動画の一定番となった一眼動画はこのPhotokinaから始ま... 続きを読む

[IBC2018]Vol.06 会場から気になるブースをピックアップPart3

txt:猿田守一・編集部 構成:編集部 AJA、IBC2018で8つの新製品と現行製品のアップデートを発表 AJAは、IBC2018にて8つの新製品と現行製品の... 続きを読む

[IBC2018]Vol.05 会場から気になるブースをピックアップPart2

txt:猿田守一 構成:編集部 Blackmagic Design Blackmagic Designは、昨年と変わらず大きなブースを構えソリューションを展示。中で... 続きを読む

[IBC2018]Vol.04 ブロックチェーンで映像ビジネスはこう変わる

txt:江口靖二 構成:編集部 AI関連のセッションが18本もあったIBC2018では、もう一つ、日本ではほとんど扱われていないブロックチェーン関連のセッションが少なくと... 続きを読む

[Photokina2018]Vol.02 プレスカンファレンスからみる今年の動向02

txt:猪蔵・手塚一佳 構成:編集部 富士フイルムプレスカンファレンス 富士フイルムのプレスカンファレンスでは、和製ジョブズとの名も高い飯田年久事業部長の演出に... 続きを読む

[IBC2018]Vol.03 IBCではAIによる放送・映像ビジネスの変革が大きなテーマ

txt:江口靖二 構成:編集部 AI技術を放送業務で実装すること。何のためにAIを利用するのか? 2つのデータソース間の変換を学習するcycleGAN(HEXAGLOB... 続きを読む

[IBC2018]Vol.02 会場から気になるブースをピックアップPart1

txt:猿田守一 構成:編集部 引き続き、IBC2018の会場から気になったブースから取り上げていきたい。 ARRI ARRIブースではALEXA LF 3.... 続きを読む

[Photokina2018]Vol.01 会期前に大きな発表が行われたプレスカンファレンスから01

txt:猪蔵・手塚一佳 構成:編集部 会期前に流れる大きな話題はプレスカンファレンスから Photokinaはドイツ、ケルンメッセで行われるスチルカメラの祭典だ。今年は... 続きを読む

特集記事

10万円以下のジンバル選び 10万円以下のジンバル選び
一層注目が増している小型カメラジンバルをDJIやZHIYUN、FEIYU TECH、FILMPOWERの4社5機種に渡って比較紹介。
Inter BEE 2018 Inter BEE 2018
千葉幕張メッセにて開催される国際放送機器展“Inter BEE“をレポート。
InterBEE 2018の歩き方 InterBEE 2018の歩き方
今年もInterBEEの歩き方をジャンル別にピックアップし、6種類のコースを紹介。
新世紀シネマレンズ漂流:最新単焦点レンズ編 新世紀シネマレンズ漂流:もの作りの現場から
「新世紀シネマレンズ漂流:最新単焦点レンズ編」の続編。前回紹介することができなかったシネマレンズメーカーを取材。
Photokina2018 Photokina2018
ドイツ・ケルンメッセで開催されたスチルカメラの祭典 Photokina2018をレポート。
IBC2018 IBC2018
オランダ・アムステルダムで開催された欧州最大の映像・放送の展示会IBC2018をレポート。
映画「万引き家族」〜撮影部と撮影監督の眼差し 映画「万引き家族」〜撮影部と撮影監督の眼差し
「万引き家族」はいかにして生まれたのか?今回の特集ではその制作側を覗いてみる。
SIGGRAPH2018 SIGGRAPH2018
世界最大のコンピュータグラフィックスとインタラクティブ技術に関する学会・展示会SIGGRAPH2017をレポート。
BIRTV2018 BIRTV2018
中国・北京で開催されたアジア地区ではInterBEEと並ぶ大規模な放送機器展 BIRTVをレポート。
QBEE2018 QBEE2018
九州放送機器展(QBEE)をいつもの会場練り歩き方式でレポート。
inside DaVinci 15 inside DaVinci 15
史上最大のアップデートを実現したと言われるDaVinci Resolve 15に関する最新動向をまとめてみた。
Cine Gear Expo 2018 Cine Gear Expo 2018
米ハリウッドの中心、パラマウントスタジオで開催された「Cine Gear Expo」をレポート。
After Beat NAB SHOW 2018 After Beat NAB SHOW 2018
東京・秋葉原で開催された「After NAB Show Tokyo 2018」をレポート。
NAB2018 スペシャルレポート NAB2018
世界最大の放送機器展覧会「2018 NAB Show(NAB2018)」をレポート。
Your Choice?GH5 or GH5S Your Choice?GH5 or GH5S
映像業界で活躍中のカメラマンやディレクターに聞く「GH5」と「GH5S」の選び方。

トップ > 特集 > [BIRTV2018]Vol.04 ジンバル製品で気になったあれこれ