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[10万円以下のジンバル選び]Vol.01 一眼レフやミラーレスに最適な小型電動ジンバルの現在

2018-11-28 掲載

txt:飯田雄平、編集部 構成:編集部

手軽になったジンバルたち

2018年7月、ドローンでお馴染みのDJI社からも、一眼レフやミラーレスクラスのカメラ向け片手ジンバルのRONIN-Sが発売された。そこで、映像制作機材の小型高画質化とともにより一層注目が増している小型カメラジンバルを、DJIやZHIYUN、FEIYU TECH、FILMPOWERの4社5機種に渡って比較紹介していきたい。

(以下、順次公開予定)

中国メーカーを中心に、数多く登場している小型ジンバル

手ブレなくキレイに撮影するためにスタビライザーが身近になっている。これまでのスタビライザーといえば、米国のTiffenのSteadicamや同じく米国のGLIDECAMなど、振り子の原理でおもりのバランスを調整して使う機械式のもの主流だった。だが近年、複数のモーターを電子制御してスタビライズする電子式のジンバルがその座を奪いつつある。ジャイロセンサーのおかげで、カメラジンバルを水平位置、正面位置に制御させる仕組みのため、煩わしいバランス調整が簡単に誰もでも扱えるようになった。

DJIのRONIN-Sが7月に発売されて以来、筆者の周りの映像制作者でも導入する人がぐっと増えた印象がある。DJI、ZHIYUN、FEIYU TECHなど、その多くは中国のメーカーだ。Vol.01では、機械式スタビライザーに変わり最近台頭してきたジンバルを中心に「小型電動ジンバルの現在」、Vol.02以降ではRONIN-Sと競合する耐荷重2kg前後のクラスのジンバルを一斉レビューして行こう。

ジンバルを発売している主なメーアー。左上から、FEIYU TECH、ZHIYUN、gudsen、DJI、FILMPOWER、Tilta

「機械式スタビライザー vs ジンバル」のメリット・デメリット

機械式スタビライザーのメリットは、なんといってもその滑らかさだろう。やじろべえの原理を応用した仕組みで、ジンバルでは生み出すことのできない浮遊感を作れる。

デメリットとしては、バランス調整やセッティング、オペレートに慣れが必要であることだ。レンズ交換などでその都度バランスを調整し直す必要があったり、微風でも影響を受けてしまう。ハリウッドではステディカムオペレーターという専門職があるくらい求められる操作技術のレベルが高い。

一方、ジンバルでは、機械式スタビライザーで煩わしかったバランスの調整が簡単で軽く、コンパクトになっている。極端にバランスが狂っていなければ、自動的にバランス調整を行ってくれる。

さらに、カメラのオペレートを補助する機能がついており、今回紹介する中でもフォーカス操作やカメラのリモート操作を行える機種は多い。カメラとの連携やアプリとの連携は今後どんどん進化が進んでいくだろう。

機械式スタビライザーといえばTiffenの「Steadicam」。その中でも写真のモデルは22kgまでの搭載重量を想定した「Steadicam M1」 2018年7月に発売して話題になったDJIの片手持ちジンバル「Ronin-S」 左は機械式スタビライザーのGLIDECAM。右はジンバルのZHIYUN「CRANE 2」。モーションセンサーリモコンがあり、G-modeではリモコンを振った向きと連動して遠隔操作でジンバルが動く。その他にもRecボタン操作やフォローフォーカス操作などが可能だ
■ブラシレスジンバルの「ブラシレス」ってどんなもの?

ジンバルは「ブラシレスモーター」というモーターによって動いている。ブラシレスモーターとは、電子的な回路で電流の流れを変えて回るモーターのことで、半導体回路によって制御されているため、モーターの動き方や回転速度を微調整することが可能である。

写真はブラシレスモーターの例。写真は中国、広東省のDYS社のカメラジンバル向けの「BGM4114-100T-8.5」

スピードの微調整や、正回転と逆回転を繰り返す、ある一定の場所で固定するといった制御が可能であるため、ジンバルには必要不可欠な技術だ。ブラシレスモーターの特徴からジンバルをうまく使うコツを以下にまとめる。

  • バランス調整は自動で行ってくれるが、できる限り電源の入っていない状態でバランスをとっておくことで、モーターへの負荷が減り、電池の消耗を抑えることができる
  • ジンバルが振動してしまうときは、軽すぎて正常に機能しない状態である可能性がある。モーターに負荷をかけてあげることで解決する場合がある。RONIN-Sでは、アプリによってモーターへの負荷を設定でき、ZHIYUN Crane 2でも本体でモーターのトルクの調整が可能

「両手持ちジンバル vs 片手ジンバル」のメリット・デメリット

ジンバルには大きく分けて、両手持ちジンバルと片手持ちジンバルがある。両手持ちジンバルではfreeflyのMōVIProやMomo M5、DJIからはRonin 2やRonin Mなどが発売されている。

■片手持ちジンバルはフォーカス送りが可能

片手で持てるジンバルは、当たり前だが、もう片方の手で別の作業ができるということである。RONIN-Mなどの両手持ちジンバルでは、例えばフォーカス送りをしたい場合は、フォーカスマンが必要であった。だが、片手ジンバルではフォーカス送りまで一人でオペレートすることが可能だ。

左から両手ジンバルの「Ronin 2」、片手ジンバルのRonin-S」 RONIN-Sのフォーカスジョグ。Ronin 2は両手で支えるので、ワンマンでフォーカス送りは難しかったが、RONIN-Sはフォーカスの調整が可能 Crane 2ではメカニカルフォローフォーカスによって、どんなカメラ・レンズでも対応可能だ
■片手手持ちジンバルは両手持ちに変更して、安定した撮影が可能

FEIYUTECH a2000、ZHIYUN Crane 2には両手持ちハンドルの設定がある。両手持ちにすることで、より安定感が増し、撮影に集中することができる。撮影スタイルに合わせて変更が可能だ。

Feiyu Tech a2000の両手持ちスタイルとZHIYUN Crane 2の両手持ちスタイル。a2000はグリップ部を付け替えて両手ハンドルにし、Crane 2は片手ハンドル部に両手持ちのハンドルを装着する
■セッティングが簡単。ワンマンでのオペレーションの際に余裕が出る

片手持ちジンバルの一番のメリットは、なんといってもセッティングや持ち運びが容易で、手軽に撮影ができることである。

FILMPOWER「Nebula 4100 Slant」は、パッケージングも含め今回比較した中では最もコンパクトである。狭い場所やVlog的に手軽に使いたい場合には非常に便利だ。

左からDJI「RONIN-S」、ZHIYUN「CRANE 2」、FEIYU TECH「a2000」、FILMPOWER「Nebula 4500 5-Axis Slant」「Nebula 4100 Slant」。Nebula 4100 Slantはカバンにも入る携帯性が特徴だ
■歩きながらの撮影だけじゃない。スライダーやドリー、クレーンのようなワークの代わりもできる

ジンバルの使用イメージは、ウェディングや街の中の撮影で、人物を歩きながらフォローするようなカメラワークをイメージするだろう。だが、電動ジンバルの強力なスタビライズによって、ドリーやクレーンといった、いままで特機が必要であったカメラワークを簡単に補うことができる。

FILMPOWER Nebula4500 5-Axis Slantでは、ロール軸・パン軸・ティルト軸といった、三軸ジンバルのスタビライズに加え、バネによって縦軸・横軸の動きを吸収する。三軸ジンバルではカメラの回転や向きに対するスタビライズのみだが、カメラ自体の動きも吸収する五軸ジンバルはスライダー的なゆっくりした動きで効果的である。

FILMPOWER Nebula4500 5-Axis Slant txt:飯田雄平、編集部 構成:編集部
[10万円以下のジンバル選び] Vol.02

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[ DATE : 2018-11-28 ]
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